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ストレスチェックの実施時期や頻度
ストレスチェックは、1年に1回実施する必要があります。その実施時期や実施頻度に関しては指定されておらず、事業者が決定することになっています。また、実施頻度に関しては、一年以内に複数回実施することも可能です。
なぜ、実施時期を考慮しなければならないのか?
ストレスチェックの実施時期は、実施結果に影響を与え、繁忙期に行った場合と閑散期に行った場合では、以下のような違いが現れます。
繁忙期にストレスチェックを実施することで、高ストレス者は閑散期よりも多く現れると考えられます。繁忙期に高ストレス者となる人の中には、閑散期であれば高ストレスにはならない人も含まれます。一方、閑散期に高ストレス者となる人は、閑散期にもかかわらず高ストレスであり常態としてメンタル不調となっています。
では、いつ実施すればいいのか?
ストレスチェックは、以下の期間を避けて実施することをお勧めします。
- 繁忙期
繁忙期には、仕事が普段以上に忙しくなりストレスが増えるのは当然のことです。ストレスチェックは、『労働者個人がストレス状態を把握して自身でストレスへ対処する』きっかけをつくることに意義があります。それにもかかわらず、「ストレスが多い」と思っている時期に実施しても、意味があるとは言えません。更に、仕事が忙しいことにより、ストレスチェックの受検率が落ちることも考えられます。
- 決算時期
決算時期は、1年の営業成績の締めの時期であるため、プレッシャーがかかります。特に営業・経理・総務部門の方は忙しくなり、ストレスが溜まる時期です。こちらも繁忙期と同様で、実施の意義がなくなる可能性や受検率が落ちることが予想されます。
- 異動の多い時期
異動の多い時期は、新しい環境で働くことになります。このような状況においては、誰しもそれぞれの環境に慣れるまでは、仕事や人間関係など色々なことにストレスを感じてしまいます。
毎年定期的に行うことが大切
ストレスチェック制度は今後も継続される制度です。そのため、毎年同じ時期に実施することで前年、今年、翌年の変化を把握することができます。 実施時期の違いによって結果にばらつきが生じて、正しい分析ができなくなることを防ぐために、実施時期は分散しない方がよいでしょう。