毎年のストレスチェック、そろそろ外部委託を検討していませんか。いざ契約の段階になると、契約書のどこを確認すべきか迷いがちです。
業務委託契約書は、個人情報の扱いと責任の所在を定める大切な書類です。この記事では、必ず入れたい項目と作成の流れを、100社以上を支援する立場から整理します。
この記事でわかること
- 業務委託契約書に必ず入れたい7つの項目
- 契約書は事業者と委託機関のどちらが作るのか
- 個人情報の保護と守秘義務で確認すべき点
- 契約から受検開始までの流れと期間の目安
結論から先に。ストレスチェックの業務委託契約書には、7つの必須項目を盛り込むことが求められます。ひな形は委託機関が用意し、事業者が内容を確認して取り交わすのが一般的です。とくに個人情報の取扱いと守秘義務の明記が欠かせません。
ストレスチェックの業務委託契約書とは?まず押さえる基本
業務委託契約書とは、ストレスチェックの実施業務を外部機関に任せる際に、業務範囲と責任を明文化する書類です。
ストレスチェックは2015年から、労働安全衛生法で50人以上の事業場に義務づけられています(厚生労働省)。2025年5月に公布された改正法により、2028年4月からは50人未満の事業場にも義務が広がります。
委託が選ばれる理由は、実施者の確保にあります。実施者とは、ストレスチェックを担う医師・保健師などの有資格者のことです。社内で確保しづらいため、外部の専門機関に任せる企業が増えています。
相談者契約書って、こちらでゼロから作らないといけないんでしょうか。正直、何を書けばいいのか見当がつきません。



ご安心ください。多くの場合、委託機関が用意したひな形をもとに進めます。担当者の方は、後ほど紹介する7項目を確認する形で問題ありません。
私たちが相談を受けるなかでも、実施者の確保でつまずく担当者が最も多いと感じます。委託を決めたら、次に向き合うのが契約書です。


業務委託契約書は事業者と委託機関のどちらが作る?
契約書のひな形は委託機関が用意し、事業者が内容を確認して署名・押印するのが一般的な進め方です。
委託機関は数多くの契約を扱うため、実務に沿ったひな形を持っています。まずは提示された契約書に目を通してください。そのうえで、自社の状況に合わない箇所を委託先に確認します。
作成そのものは委託機関に任せて構いません。ただし、内容の最終確認は事業者の役割です。責任の所在や個人情報の扱いは、あとで「知らなかった」では済まないためです。
委託先を選ぶ段階の視点は、ストレスチェック代行会社の選び方もあわせてご覧ください。
ストレスチェック業務委託契約書で必ず確認したい7項目
確認すべきは、委託範囲・実施者・個人情報・守秘義務・結果保存・再委託・費用の7項目です。
どれか一つでも曖昧だと、実施の途中でトラブルの火種になります。次の表で、項目ごとの確認ポイントを整理しました。
| 確認項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 委託の範囲 | 実施のみか、面接指導や結果保存まで含むか |
| 実施者・実施事務従事者 | 医師・保健師など有資格者が担うか、体制の明記 |
| 個人情報の取扱い | 保管場所・アクセス制限・返却または廃棄の方法 |
| 守秘義務 | 実施者・従事者に守秘義務が課される旨の記載 |
| 結果の保存 | 誰が5年間保存するか、保存の形式 |
| 再委託の可否 | 再委託の範囲と、事前承諾を得る取り決め |
| 契約期間・費用 | 料金体系・更新・解約の条件 |
この7項目をチェックリスト代わりに使ってください。委託先との打ち合わせで、そのまま確認事項として読み上げても構いません。


特に注意したい個人情報の保護と守秘義務
ストレスチェックの結果は、本人の同意なく事業者へ提供できないと定められています(労働安全衛生法第66条の10)。
要配慮個人情報とは、心身の状態など、取扱いに特に配慮が必要な個人情報のことです。ストレスチェックの結果はこれにあたります。契約書では、この情報を誰がどこで管理するかを明確にしてください。
見落としがちなのが再委託先の管理です。委託先がさらに別業者へ作業を回す場合、情報の流れが見えにくくなります。再委託の可否と、承諾の手続きを必ず契約書で確認してください。
当センターでは、プライバシーマークを継続して取得し、個人情報を自社サーバーで管理しています。外部のクラウドに預けきりにしない体制です。
契約書の個人情報条項が曖昧なまま話が進み、あとから追記になる例を何度も見てきました。着手前の一手間が、後々の安心につながります。
契約から受検開始までの流れ(4ステップ)
契約から受検開始までは、委託先の選定・契約締結・実施体制の確認・受検案内の4ステップで進みます。
全体像をつかんでおくと、社内への説明もスムーズです。各ステップでやることを順に見ていきましょう。
実績や対応範囲を確認し、複数社から見積りを取ります。料金体系が従量制か定額かも、この段階で把握します。
先ほどの7項目を確認して契約を結びます。不明点は署名前に必ず解消してください。
実施者や実施事務従事者の体制、社内向けの実施規程を確認します。受検者への案内文もここで準備します。
従業員へ案内を配布し、受検を開始します。体制が整っていれば、最短3日で受検をスタートできます。
契約後の全体像は、ストレスチェック外部委託の流れでも詳しく解説しています。


自社作成と専門機関への委託、契約はどちらが安心?
契約書の整備や個人情報管理の負担を考えると、実施実績のある専門機関へ委託するほうが安心です。
両者の違いを、契約書の観点から比べてみましょう。
実施者の確保や結果の保存を、すべて社内で担います。契約書は不要ですが、有資格者の手配と個人情報の管理責任がそのまま残ります。担当者の負担は大きくなりがちです。
当センターは、経済産業省「健康経営優良法人」に9年連続で認定されています。ご利用企業のリピート率は9割を超えます。契約から運用までを、現場の担当者に寄り添って進めます。
まとめ:契約書を確認して安心してスタートを
ストレスチェックの業務委託契約書は、委託範囲から費用まで7項目の確認が要になります。ひな形は委託機関に任せ、事業者は個人情報と守秘義務を中心に内容を確かめてください。
契約書は、面倒な手続きではなく、安心して任せるための土台です。ポイントを押さえれば、迷わず前に進めます。大切なのは、契約前のひと手間。判断に迷ったら、気軽に相談してください。
よくある質問
- 業務委託でストレスチェックを実施するのは誰ですか?
-
ストレスチェックの実施者は、医師・保健師・厚生労働大臣が定める研修を修了した看護師などの有資格者です。外部委託の場合は、委託機関に所属するこれらの専門職が実施を担います。事業者はデータの内容に直接関与しません。
- ストレスチェックの結果に労働基準監督署への提出義務はありますか?
-
常時50人以上の労働者がいる事業場は、検査結果等報告書を所轄の労働基準監督署へ提出することが求められます。個人の結果ではなく、実施人数などをまとめた報告です。外部委託でも、報告書の作成支援を受けられる場合があります。
- ストレスチェックの委託料はいくらですか?
-
委託料は、受検者1名ごとの従量制か、規模に応じた定額制かで変わります。面接指導や集団分析、結果保存まで含むかによっても総額は変動します。正確な金額は、受検人数と対応範囲を伝えて見積りを取るのが確実です。
- 業務委託契約書は必ず取り交わす必要がありますか?
-
法律で契約書の形式が定められているわけではありません。ただし、個人情報の取扱いや責任の所在を明確にするため、書面で取り交わすのが一般的です。守秘義務や結果保存の条件を残す意味でも、契約書の締結が安心につながります。
- ストレスチェックの結果は誰がどのくらい保存しますか?
-
ストレスチェックの結果は、5年間の保存が求められます。外部委託では、委託機関が結果を保存する契約とすることも可能です。誰が保存の主体になるかを、業務委託契約書で明確にしておいてください。
本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。
シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。












