ストレスチェック外部委託のメリット・デメリット

ストレスチェック外部委託のメリットとデメリットを自社実施と比べ担当者の負担軽減を示すイメージ

この記事でわかること

  • 外部委託で得られる5つのメリットと、見落としがちな注意点
  • 自社実施と外部委託の違いを、工数と費用の両面で比較
  • 失敗しない委託先の選び方と、導入までの具体的な流れ

「毎年のストレスチェック、正直なところ手が回らない」

総務や人事のご担当者から、毎月のようにこうした声をいただきます。通常業務で手いっぱいのなか、専門的な実務まで抱えるのは大変ですよね。

外部委託は、その負担を軽くする有力な選択肢です。とはいえ、いいことばかりではありません。この記事では、外部委託のメリットとデメリットを正直に整理します。読み終えるころには、自社が委託すべきかどうかの判断軸が見えているはずです。

目次

ストレスチェックの外部委託とは?まず仕組みを整理

ストレスチェックの外部委託とは、受検案内から結果集計、医師面接の手配までを専門会社に任せる仕組みです。

ストレスチェック外部委託で会社が委託できる業務範囲と社内に残る役割を整理した図

ストレスチェックは、働く人の心理的な負担の程度を調べる検査です。労働安全衛生法第66条の10により、常時50人以上の事業場には年1回の実施が求められます。

外部委託の位置づけ

外部委託は「丸投げ」ではなく「役割分担」です。専門知識が要る実施者の確保や集計を委託先が担い、会社は名簿準備と社内周知に集中します。担当者の手間を減らしつつ、制度を法令どおりに運用するための仕組みです。

この実施には、専門の壁があります。検査を担う「実施者」になれるのは、産業医や保健師などの医療職に限られます。人事担当者がそのまま兼ねることは認められていません。

相談者

うちは人事が私ひとりで、産業医もいません。そもそも実施者って、社内で用意しないといけないんでしょうか?

ストレスチェックサポートセンター

ご安心ください。実施者は委託先で確保できます。社内に医療職がいなくても運用できる仕組みなので、人事のご担当者おひとりでも進められます。まずは仕組みの整理からご一緒しましょう。

だからこそ、多くの企業が外部委託を選んでいます。厚生労働省の「ストレスチェック制度関連情報」でも、制度は外部資源の活用を前提に設計されています。

委託できる業務・社内に残る業務

外部委託といっても、すべてを丸投げできるわけではありません。任せられる範囲と、社内に残る役割を整理します。

区分主な業務担い手
委託しやすい受検システム提供・案内・集計・面接調整委託先
委託しにくい対象者名簿の準備・社内周知会社(担当者)
会社が判断面接指導後の就業上の措置会社・産業医

名簿の準備や社内への周知は、会社にしかできません。一方で、手間のかかる集計や調整は委託先に任せられます。役割を分けて考えると、委託後の運用イメージがつかみやすくなります。

ストレスチェックを外部委託する5つのメリット

外部委託の最大の利点は、専門人材を社内に抱えなくても、制度を正しく運用できることです。

ご担当者にとっての具体的なメリットを、5つに整理しました。

#メリット担当者にとっての価値
1実施者を確保できる産業医・保健師を自前で探さなくてよい
2工数が大きく減る集計・督促・面接調整を任せられる
3個人情報を安全に管理結果の漏えいリスクを抑えられる
4法令に沿って運用できる手続きの抜け漏れを防げる
5集団分析を活用できる職場環境の改善につなげやすい

いちばん大きいのは「工数削減」と「実施者の確保」

5つのなかでも、ご担当者が効果を実感しやすいのは2つです。

1つ目は工数削減。受検案内の配布、未受検者への督促、結果の集計、医師面接の日程調整。これらをまとめて任せられます。実際に切り替えたご担当者からは「去年は残業続きだったのに、今年は名簿を送るだけで済んだ」という声をよく伺います。

2つ目は実施者の確保です。社内に医療職がいない中小企業では、実施者をどう用意するかが最初の難関になります。委託先が実施者を担えば、この悩みは一気に解消します。

委託で生まれた余裕は、督促や集計といった作業ではなく、職場環境の改善に回せます。これが、外部委託がもたらす「目に見えにくい最大のメリット」です。

集団分析の結果を職場改善につなげたい方は、集団分析の活用方法もあわせてご覧ください。委託で生まれた余裕を、前向きな施策に回せます。

自社にどれくらいメリットがあるかは、人数と受検方式で変わります。60秒で概算の費用感をお伝えできます。

外部委託のデメリットと、その回避策

外部委託のデメリットは、費用が発生することと、委託先選びを誤ると逆に手間が増える点にあります。

正直にお伝えすると、外部委託は万能ではありません。主なデメリットと、その回避策を並べます。

デメリット内容回避策
費用がかかる委託料が発生する工数の人件費と総額で比べる
社内に知見が残りにくい運用を任せきりになる報告会で要点を共有してもらう
委託先選びが難しいサービスの差が見えにくい委託範囲と料金を横並びで確認
柔軟な対応に差が出る個別事情への配慮に幅がある事前に対応範囲を質問する

いちばんの落とし穴は、安さだけで委託先を決めることです。面接指導や集計が別料金だと、契約後に総額がふくらみ、かえって割高になる場合があります。

相談者

見積もりを並べたら、いちばん安い会社にしたくなります。でも、あとから追加料金が発生しないか不安で…。

ストレスチェックサポートセンター

その不安はとても大切です。私がご相談を受けるときも、まず「どこまでが料金に含まれるか」を一緒に確認します。面接指導や集計が基本料金の内か外かで、総額は大きく変わります。

費用への不安は、未実施のまま放置するリスクと比べると見え方が変わります。ストレスチェック未実施のリスクもあわせて確認しておくと、判断の精度が上がります。

自社実施と外部委託を比較|どちらを選ぶべきか

判断の決め手は、社内に実施者を確保できるか、そして担当者の工数を金額に換算したトータルコストです。

ストレスチェックの自社実施と外部委託を工数と費用の両面で比較した図

自社実施と外部委託は、どちらが優れているという話ではありません。自社の状況によって、最適解は変わります。違いを表で整理します。

比較軸自社実施外部委託
実施者自社で確保が必要委託先が担う
担当者の工数大きい小さい
直接の費用委託料はかからない委託料が発生
個人情報管理社内体制に依存専門の管理体制
向いている企業医療職が社内にいる担当者が兼務で多忙

「自社実施のほうが安い」と考える方は少なくありません。たしかに委託料はかかりません。けれど、担当者が動く時間も立派なコストです。

案内の配布、督促、集計、面接の調整。これらに何十時間も費やすと、時給換算した人件費は決して小さくありません。費用と工数の両面で見ると、結論は変わってきます。費用相場の詳細は委託先の選び方ガイドでも整理しています。

こんな会社は外部委託が向いています

判断に迷ったときは、次のいずれかに当てはまるかを確認してください。

  • 社内に産業医・保健師などの医療職がいない
  • 総務・人事の担当者が他業務と兼務している
  • 毎年の集計や督促に追われている
  • 個人情報の管理体制に不安がある

1つでも当てはまるなら、外部委託の効果は大きく出ます。とくに従業員50〜300名規模の中小企業では、兼務のご担当者が多く、委託の費用対効果が高くなりやすい傾向です。

失敗しない委託先の選び方チェックリスト

委託先は「委託範囲・実施者・面接体制・多言語・個人情報管理・受検率サポート・実績」の7点で見極めてください。

料金の安さだけで選ぶと、運用が始まってから後悔します。確認すべき7項目を表にまとめました。

#チェック項目確認の着眼点
1委託範囲面接指導の医師手配まで任せられるか
2実施者の確保産業医・保健師を用意してくれるか
3高ストレス者対応通知や面接調整の流れが明確か
4多言語対応外国人従業員向けの受検言語があるか
5個人情報管理保管場所とプライバシーマークの有無
6受検率サポート未受検者への督促を代行してくれるか
7導入実績自社と近い規模・業種の実績があるか

とくに見落とされやすいのが、3番と6番です。高ストレスと判定された従業員から申し出があれば、会社は医師による面接指導を実施することが求められます。この医師手配を任せられるかで、担当者の負担は大きく変わります。高ストレス者への対応の流れも押さえておくと安心です。

受検率も軽視できません。受検率が低いと集団分析の精度が落ち、職場改善に活かせなくなります。未受検者への案内まで代行してくれるかは、契約前に必ず確認してください。

見積もりで必ず聞いておきたい質問は?

「面接指導の医師手配は基本料金に含まれますか」「未受検者への督促は何回まで対応しますか」「個人情報はどこで保管されますか」の3つは外せません。いずれも追加料金や運用の質に直結する項目です。回答が曖昧な委託先は、契約後にすれ違いが起きやすいので注意してください。

外部委託の進め方|導入から完了までの流れ

外部委託は「問い合わせ→見積もり→契約→名簿提出→受検→結果報告」の流れで進み、担当者が動く場面はごくわずかです。

ストレスチェック外部委託を申し込んでから結果報告までの進め方の流れを示した図

初めて委託する方は、手続きが複雑に感じるかもしれません。実際の流れは、思ったよりシンプルです。担当者が手を動かす場面に注目しながら見ていきましょう。

STEP
問い合わせ・無料見積もり

人数と受検方式を伝えると、費用感が分かります。まずは概算を確認するところから始めてください。

STEP
委託範囲とプランを決めて契約

どこまで任せるかを決め、契約します。面接指導まで含めるかは、ここで確定させます。

STEP
対象者の名簿を提出

会社が動く主な場面が、この名簿提出です。あわせて社内へ受検を周知します。

STEP
従業員がWebや紙で受検

従業員が各自で回答します。未受検者への督促は、委託先が代行します。

STEP
集計・結果通知

委託先が結果を集計し、本人と会社へ通知します。集団分析の報告もここで受け取れます。

STEP
高ストレス者の面接指導

申し出があれば、医師の面接指導を調整・実施します。手配まで任せられると安心です。

担当者が手を動かすのは、主に名簿の提出と社内周知だけです。受検方式の選び方に迷う場合は、Web受検の進め方を参考にすると、自社に合う方法が見えてきます。

弊社の場合、ご契約後は最短3日で受検をスタートできます。「気づいたら前回の実施から1年が経ちそう」という相談も多いのですが、立ち上がりが速ければ慌てずに対応できます。

9割が翌年も継続する委託先が選ばれる理由

長く選ばれる委託先には「工数の確実な削減・安心できる個人情報管理・スタートの速さ」という共通点があります。

弊社では、翌年もご利用いただくリピート率が9割を超えています。継続いただける理由を、ご担当者の声から整理しました。

1つ目は、工数が確実に減ること。「名簿を送るだけで、あとはお任せできた」という感想を毎年いただきます。2つ目は、個人情報の管理体制です。弊社はプライバシーマークを取得し、自社サーバーで結果を管理しています。3つ目は立ち上がりの速さ。最短3日で受検を始められます。

職場のメンタルヘルス対策の実態は、労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査でも継続的に報告されています。令和10年(2028年)4月1日からは50人未満の事業場にも実施が義務化されます。義務化の波が来る前に、信頼できる委託先を見極めておくこと。それが、毎年の負担を最も軽くする選択につながります。

弊社の主な実績は次のとおりです。

  • 9年連続・経済産業省「健康経営優良法人」認定(2016年〜継続)
  • 導入実績100社以上(500〜20,000名規模の自治体・民間企業)
  • 翌年もご利用いただくリピート率9割以上
  • Web受検・紙受検・併用すべてに対応
  • 英語・ベトナム語の多言語対応あり

よくある質問

ストレスチェックを外部委託する費用はいくらですか?

多くのサービスは「基本料金+一人あたり単価」で構成されます。Web受検なら一人あたり数百円程度が目安です。面接指導や集団分析をオプションで付けると、その分が加算されます。正確な金額は人数と受検方式で変わるため、見積もりで確認してください。

外部委託すると、実施者は誰になりますか?

実施代行型のサービスでは、委託先が産業医・保健師などの実施者を確保します。社内に医療職がいなくても、制度を運用できます。実施者の選任を任せられるかは、契約前に必ず確認してください。

自社実施と外部委託、どちらが得ですか?

委託料だけを見れば、自社実施が安く見えます。ただし担当者の人件費を含めたトータルコストで比べると、差は縮まります。担当者が兼務で手が足りない企業ほど、外部委託の費用対効果が高くなります。

外部委託でも、社内でやることは残りますか?

はい、いくつか残ります。対象者の名簿準備と社内への周知は、会社側の役割です。面接指導後の就業上の措置も、会社と産業医が判断します。とはいえ、手間のかかる集計や調整は委託先に任せられます。

50人未満の会社でも外部委託を頼めますか?

もちろん依頼できます。2026年6月時点では、50人未満の事業場は当分の間の努力義務です。ただし令和10年(2028年)4月から、50人未満の事業場にも実施が義務化されます。今から委託で体制を整えておくと、義務化後の対応がスムーズになります。

外国人の従業員がいても対応できますか?

多言語に対応した委託先を選べば対応できます。弊社では英語・ベトナム語の受検に対応しています。受検言語が限られると未受検につながるため、多言語対応は委託先選びの重要な観点です。

まとめ:メリットとデメリットを天秤にかけて選ぶ

ストレスチェック外部委託の要点を整理します。

  • メリットは「実施者の確保・工数削減・安全な情報管理・法令遵守・集団分析の活用」
  • デメリットは「費用の発生・委託先選びの難しさ」で、いずれも回避策がある
  • 判断軸は、実施者を社内で確保できるかと、工数を含めたトータルコスト
  • 委託先は委託範囲・実施者・面接体制など7項目で見極める
  • 2028年の義務化拡大に向け、今から体制を整えると負担が軽くなる

外部委託は、費用というコストと引き換えに、担当者の時間と安心を取り戻す選択です。浮いた時間を本来の仕事に回せれば、ストレスチェックは「面倒な義務」から「働きやすい職場づくりの一歩」へと変わります。

自社が委託すべきか迷っている方は、お気軽にご相談ください。9年連続で健康経営優良法人に認定された弊社が、費用感の整理から最短3日のスタートまで一括でサポートします。

この記事の編集・監修体制
信頼性の高い情報発信
編集・監修:ストレスチェックサポートセンター編集部

本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、500〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。

ストレスチェック支援実績
9年連続
健康経営優良法人に認定
3〜20,000名規模
受検人数を問わず、幅広く支援しております。
100社以上
一般企業から自治体まで、多数の支援実績がございます。
運営会社情報

シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。

健康経営優良法人2026 中小規模法人部門 ネクストブライト1000
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