ストレスチェックの実施頻度は年1回?回数と根拠を解説

ストレスチェックサポートセンターの案内バナー。左に見出し、右に円形カレンダーとノートに記入するオフィス風景。

「ストレスチェックは年に何回やればいいの?」と迷っていませんか。毎年の対応、正直わかりにくいですよね。この記事を読めば、正しい実施頻度と、その根拠、迷いがちな起算日や運用のコツまで整理できます。

この記事でわかること

  • ストレスチェックの正しい実施頻度と根拠となる法令
  • 年1回をいつから数えるか(起算日)と実施時期の決め方
  • 頻度を守らない場合のリスクと、2028年義務化での変化

結論から先に:ストレスチェックの実施頻度は、労働安全衛生規則第52条の9により「1年以内ごとに1回、定期に」行うことが義務づけられています。つまり原則は年1回です。回数を増やすのは任意で、法令上の下限は年1回と覚えてください。

ストレスチェックの実施頻度が原則1年に1回であることと実施時期の決め方を示すイメージ
目次

ストレスチェックの実施頻度は「1年以内ごとに1回」が義務

ストレスチェックは、労働安全衛生規則第52条の9に基づき、常時使用する労働者に対して1年以内ごとに1回、定期に実施することが求められます。

ここでいう「1年以内ごとに1回」とは、前回の実施日から1年を超えない範囲で次を実施するという意味です。年度単位ではなく、実施日を基準に数えます。

ストレスチェックとは、労働者の心理的な負担の程度を質問票で把握し、本人にストレスの状態を気づいてもらうための検査です。2015年12月から、労働安全衛生法第66条の10により事業者に義務づけられました。

対象は、契約期間や労働時間の要件を満たす常時使用する労働者です。派遣社員やパートでも条件を満たせば対象に含まれます。

なぜ年1回なの?実施頻度が定められた理由

年1回とされているのは、季節や業務量で変動する心の状態を、定期的に同じ間隔で把握するためです。間隔が空きすぎると、不調の早期発見という制度の目的を果たせません。

ストレスチェック制度の狙いは、一次予防にあります。一次予防とは、不調が起きてから対処するのではなく、未然に防ぐ取り組みのことです。

ざっくり言うと、健康診断と同じ発想です。毎年決まった時期に体の状態を見るように、心の状態も年1回のペースで点検します。定期性があるからこそ、前年との比較で変化に気づけます。

相談者

年1回って、いつやっても1回はカウントされるんですか?時期は自由に決めていいのでしょうか。

ストレスチェックサポートセンター

はい、実施時期は会社ごとに決められます。多くの企業は繁忙期を避け、毎年同じ月に固定して運用しています。時期の決め方は次の章で詳しく説明しますね。

年1回より多く実施してもいい?複数回のメリットと注意点

法令上の義務は年1回ですが、それを超えて複数回実施するのは問題ありません。組織改善に力を入れる企業では、年2回実施するケースもあります。

回数を増やすと、施策の効果を短い間隔で確認できます。一方で、受検者の負担や集計コストは増えます。目的が曖昧なまま回数だけ増やすのは避けてください。

私たちが100社以上の運用を支援する中で感じるのは、まず年1回を確実に回すほうが先だということです。土台が整う前に回数を増やすと、担当者が集計に追われて分析まで手が回りません。

複数回実施を検討するなら、次の条件がそろっているかを確認しましょう。

  • 年1回の集団分析を職場改善に活かせている
  • 高ストレス者への面接指導の流れが確立している
  • 追加実施の目的と評価指標が明確になっている

迷ったときは、無理に増やさず年1回の質を高める方向で考えると失敗が少なくなります。

自社だけで運用が回るか不安な場合は、まず現状を相談してみてください。当センターは最短3日で受検をスタートできる体制を整えています。

実施頻度はいつから数える?起算日と実施時期の考え方

次回の実施期限は、前回の実施日を起点に「1年以内」で数えます。年度末や決算期を基準にするわけではない点に注意してください。

たとえば前年の10月に実施したなら、翌年は9月末までに次を実施すれば「1年以内ごとに1回」を満たします。実務での王道は、毎年同じ月への固定。これだけで期限管理が一気に楽になります。

実施月がずるずる後ろにずれると、いつの間にか1年を超えてしまう恐れがあります。カレンダーに固定月を決めて運用してください。

実施時期そのものの決め方は、繁忙期や人事異動との兼ね合いも関わります。詳しい年間スケジュールの立て方は、次の記事で解説しています。

健康診断とストレスチェックの実施頻度はどう違う?

健康診断とストレスチェックは、どちらも原則1年に1回ですが、目的も対象も別の制度です。同じ頻度でも一体化はできません。

両者の違いを、頻度と目的の観点で整理します。

項目ストレスチェック一般健康診断
実施頻度1年以内ごとに1回1年以内ごとに1回
主な目的心理的負担の把握・一次予防身体の健康状態の把握
結果の扱い本人同意なく事業者は結果を見られない事業者が結果を把握する

実施のタイミングをそろえて、同じ時期に案内する運用は可能です。受検者にとっても、一度の案内で両方を意識できる利点があります。

ただし、結果の取り扱いルールはまったく異なります。ストレスチェックの結果は、本人の同意がなければ事業者が閲覧できません。混同しないよう、担当者間で線引きを共有してください。両制度の違いは、こちらの記事で詳しく整理しています(健康診断とストレスチェックの違い)。

年1回を守らないとどうなる?未実施・報告漏れのリスク

常時50人以上の事業場では、ストレスチェックの実施後に労働基準監督署へ報告する義務があります。この報告を怠ると、労働安全衛生法第100条・第120条により50万円以下の罰金の対象となります。

ストレスチェックを実施しないこと自体への直接の罰金は定められていません。ただし未実施は義務違反にあたり、労働基準監督署の指導対象となる可能性があります。

さらに見落とせないのが、安全配慮義務です。心の不調による労災や訴訟が起きた際、定期的な点検を怠っていた事実は会社の不利に働きます。年1回の実施は、リスク管理の観点からも守るべき最低ラインです。

未実施のリスクや罰則の詳細は、別記事でも掘り下げています(ストレスチェックをやらないとどうなる)。

50人未満の会社の実施頻度は?2028年の義務化で変わること

厚生労働省によると、令和10年(2028年)4月1日から、労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化されます。根拠は、2025年5月に公布された改正労働安全衛生法です。

現在、50人未満の事業場は当分の間の努力義務とされています。義務化後は、こうした小規模な会社も「1年以内ごとに1回」の頻度が求められます。

実際に、これまで未実施だった会社から、今のうちに運用を試したいという相談が増えています。義務化の直前は準備が集中しやすいため、早めの体制づくりが安心です。

年1回のストレスチェックを効率的に回す方法

年1回とはいえ、案内・受検・集計・面接指導・報告まで担当者の作業は多岐にわたります。ここでは、無理なく回すための基本手順を紹介します。

STEP
実施月を固定する

毎年同じ月に決めておくと、期限管理と社内案内がぶれません。繁忙期を避けて設定してください。

STEP
受検方法を整える

Web受検を使うと集計が自動化され、担当者の負担が大きく減ります。紙との併用も可能です。

STEP
結果対応と報告まで設計する

高ストレス者の面接指導と、労働基準監督署への報告までを一連の流れにします。抜け漏れを防げます。

この一連の作業を毎年自社だけで抱えると、担当者の負担は小さくありません。外部委託を使えば、案内から報告までを丸ごと任せられます。

当センターは9年連続で経済産業省の「健康経営優良法人」に認定され、リピート率は9割を超えています。500〜20,000名規模まで100社以上を支援してきた専門チーム。年1回の運用を、案内から報告まで伴走して支えます。委託時の具体的な流れは、こちらでも確認できます(外部委託の流れ)。

年1回のストレスチェックを案内から報告まで効率的に運用する流れを示すイメージ

ストレスチェックの実施頻度に関するよくある質問

実施頻度をめぐって、担当者からよく寄せられる質問をまとめました。

ストレスチェックは年1回だけで十分ですか?

法令上の義務は1年以内ごとに1回のため、年1回で要件を満たします。組織改善を強化したい場合は、任意で年2回など回数を増やしても問題ありません。まずは年1回を確実に運用することが基本です。

実施頻度の1年は、いつから数えますか?

前回の実施日を起点に、1年を超えない範囲で次を実施します。年度単位ではなく実施日基準です。毎年同じ月に固定すると、期限を超えるリスクを防げます。

入社したばかりの社員も、その年に実施しますか?

実施日時点で常時使用する労働者に該当すれば対象です。実施月に在籍している新入社員や中途入社者も含めて受検を案内します。契約期間や労働時間の要件も確認してください。

50人未満の会社も年1回実施が必要ですか?

現在は当分の間の努力義務です。ただし令和10年(2028年)4月1日から50人未満の事業場にも義務化され、以降は1年以内ごとに1回の実施が求められます。義務化の前に運用を試しておいてください。

実施頻度を守らないと罰則はありますか?

未実施そのものへの直接の罰金はありませんが、義務違反として指導対象になり得ます。常時50人以上の事業場は労働基準監督署への報告義務があり、怠ると50万円以下の罰金の対象です。

健康診断と同じ時期にまとめて実施できますか?

案内の時期をそろえる運用は可能です。ただしストレスチェックと健康診断は目的も結果の扱いも異なる別制度です。結果はストレスチェックのみ本人同意なく事業者が閲覧できない点に注意してください。

まとめ:ストレスチェックは年1回を確実に

ストレスチェックの実施頻度は、1年以内ごとに1回が義務です。前回の実施日を起点に数え、毎年同じ月に固定すると運用が安定します。カギは、期限管理と定期性。

回数を増やすのは任意ですが、まずは年1回の質を高めることが先決です。2028年には50人未満の会社にも義務が広がるため、早めの体制づくりが安心につながります。

毎年の面倒を一人で抱え込む必要はありません。年1回の運用に迷ったら、専門チームに気軽に相談してください。参考として、厚生労働省のストレスチェック制度のページ、法令はe-Gov法令検索(労働安全衛生法)、働く人向けの情報は厚生労働省「こころの耳」も確認できます。

この記事の編集・監修体制
信頼性の高い情報発信
編集・監修:ストレスチェックサポートセンター編集部

本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。

ストレスチェック支援実績
9年連続
健康経営優良法人に認定
3〜20,000名規模
受検人数を問わず、幅広く支援しております。
100社以上
一般企業から自治体まで、多数の支援実績がございます。
運営会社情報

シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。

健康経営優良法人2026 中小規模法人部門 ネクストブライト1000
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