ストレスチェック内製と外注を徹底比較

ストレスチェックの内製と外注を費用・工数・実施者確保の観点で比較し自社に合う方式を選ぶ判断軸を示すイメージ

毎年のストレスチェック、自社でやるか外部に任せるか迷いますよね。判断材料がそろわないまま、なんとなく去年と同じ方法を続けている担当者の方も多いはずです。

この記事では、内製(自社実施)と外注(外部委託)を費用・工数・法的リスクの3つの軸で比べます。読み終わるころには、自社に合う方式が自分で選べるようになります。

この記事でわかること

  • 内製と外注の違いと、それぞれのメリット・デメリット
  • 費用・工数・法的リスクで並べた比較の全体像
  • 自社に合う方式を選ぶための3つの判断ポイント
  • 2028年の義務化拡大が方式選びに与える影響

結論から先に:従業員50〜100名規模の中小企業なら、担当者の工数と実施者確保の負担が軽い「外注(外部委託)」が有利です。内製は年間の外部費用を抑えられる一方、実施者となる医師や保健師の確保と、毎年の配布・集計・督促に相応の手間がかかります。

目次

ストレスチェックの内製と外注とは?まず違いを整理

ストレスチェックの内製とは、設問の配布から結果通知までを自社の担当者と社内の産業保健スタッフだけで完結させる方式です。外注は、この一連の業務を専門の代行会社に委託する方式を指します。

ストレスチェックとは、労働安全衛生法第66条の10にもとづき、働く人の心理的な負担の程度を調べる検査です。2015年から常時50人以上の事業場に義務づけられています。実施には「実施者」と「実施事務従事者」という役割が欠かせません。

実施者とは、医師・保健師・所定の研修を受けた看護師や精神保健福祉士など、検査の企画や結果の評価を担う専門職です。この人材を社内に確保できるかどうかが、内製と外注を分ける最初の分岐点になります。

相談者

うちは50名ほどの会社です。産業医はいますが、集計まで自分たちでやるのは正直きつくて…。内製と外注、どちらが向いているのでしょうか。

ストレスチェックサポートセンター

その規模なら、実施の企画は産業医と進めつつ、配布・集計・督促だけ外注に切り出す形もよく選ばれています。まずは工数と費用の全体像を一緒に見ていきましょう。

内製と外注はどっちが得?費用・工数・リスクで比較

内製は外部費用を抑えられ、外注は担当者の工数と法的リスクを抑えられます。どちらが得かは、社内に産業保健の体制がどこまで整っているかで変わります。

まず全体像を1枚の表で確認してください。金額は一般的な目安で、受検方式や人数、オプションによって変わります。

比較の軸内製(自社実施)外注(外部委託)
外部への支払いほぼ不要(社内人件費が中心)1名あたり数百円〜が目安
担当者の工数大きい(配布・集計・督促・通知)小さい(名簿提出でほぼ完結)
実施者の確保医師・保健師を自社で用意委託先が実施者を提供
個人情報の管理自社で厳格な運用体制が必要委託先サーバーで分離管理
集団分析・改善提案自社のノウハウ次第専門家の知見を活用しやすい
向いている企業産業保健体制が整う大企業50〜300名規模の中小企業

内製の強みはコスト、外注の強みは手間と体制の軽さ。私たちが導入を支援した現場でも、担当者が兼務の会社ほど「督促の連絡から解放されて助かった」という声が多く聞かれます。

ストレスチェックの内製と外注を費用・工数・法的リスクの観点で比較した違いを示すイメージ図

ストレスチェックを内製するメリット・デメリット

内製の最大のメリットは、外部への支払いを抑えつつ、自社の実情に合わせて柔軟に運用できる点です。一方で、担当者の負担と個人情報管理の責任が自社に集中します。

メリットを整理すると、次のようになります。

  • 外部委託費がかからず、コストを圧縮できる
  • 設問や実施時期を自社の都合で調整しやすい
  • 結果を社内に蓄積し、独自の改善に活かせる

ただし、実務の負担は見た目より重くなりがちです。配布・回収・集計・高ストレス者への通知まで、担当者が一人で回すには時間が足りません。

注意:ストレスチェックの結果は、実施者と実施事務従事者以外が見てはいけません。人事権を持つ担当者が集計に関わると、守秘義務違反となる可能性があります。内製では、この情報の遮断を社内だけで担保する必要があります。

取材のなかで感じたのは、内製がうまく回るのは「社内に保健師がいて、人事とは独立して動ける」体制が前提だということです。高ストレス者への対応に不安がある場合は、高ストレス者への対応方法もあわせて確認してください。

ストレスチェックを外注するメリット・デメリット

外注の最大のメリットは、実施者の確保と煩雑な事務から担当者を解放できる点です。デメリットは外部費用が発生することと、委託先選びに手間がかかることの2つに絞られます。

外注で担当者が手放せる業務

受検案内の配布、未受検者への督促、結果の集計と通知、集団分析のレポート作成、そして実施者となる医師・保健師の確保。これらをまとめて委託先が引き受けます。名簿を渡すだけで、あとは進捗を確認するだけという会社も少なくありません。

個人情報の面でも、外注には利点があります。受検データを委託先のサーバーで管理すれば、社内の人事部門と結果を物理的に分離できます。プライバシーマークを取得した会社を選べば、管理体制の確認もしやすくなります。

費用の目安が気になる方は、ストレスチェック代行会社の選び方で相場と比較の観点を整理しています。受検率を上げたい場合は受検率を上げる工夫も参考になります。

迷ったら、まず概算だけでも取り寄せてみてください。数字を並べると、工数削減の価値が見えやすくなります。

内製と外注はどっちを選ぶべき?判断の3つのポイント

選択の分かれ目は、社内の産業保健体制・担当者の余力・個人情報管理の3点です。この3つを順に確認すれば、自社に合う方式がはっきりします。

STEP
実施者を社内で確保できるか確認する

医師や保健師を実施者として社内に置けるなら内製の土台があります。確保が難しい場合は、実施者を提供できる外注が現実的です。

STEP
担当者の年間工数を見積もる

配布・督促・集計・通知にかかる時間を月単位で試算します。他業務を圧迫するなら、外注で工数を切り出す判断が有効です。

STEP
個人情報の遮断を担保できるか点検する

人事部門と検査結果を分離できるかを確認します。社内だけで遮断が難しいなら、分離管理に強い外注を選んでください。

3つのうち1つでも「社内では厳しい」と感じたら、外注を軸に検討する価値があります。全項目を社内で満たせる大企業なら、内製のコスト優位が活きてきます。

2028年の義務化拡大で方式選びはどう変わる?

厚生労働省によると、2025年5月に公布された改正労働安全衛生法により、令和10年(2028年)4月1日から労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化されます。小規模な会社ほど、外注を選ぶ実務的な理由が増えます。

50人未満の事業場では、実施者となる産業医や保健師と契約していないケースが多く見られます。義務化の開始に合わせて実施者を自前で確保するより、実施者ごと委託できる外注のほうが準備は早く済みます。

当社は9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、数名〜6,000名規模まで100社以上の実施実績があります。最短3日で受検を開始でき、英語・ベトナム語にも対応しているため、外国人従業員が多い小規模事業場でも準備が滞りません。翌年も継続いただくお客様が9割を超え、リピート率の高さが体制の安定を裏づけています。

制度の全体像は、厚生労働省のストレスチェック制度・メンタルヘルス対策で確認できます。条文はe-Gov法令検索の労働安全衛生法が一次情報です。

2028年のストレスチェック義務化拡大に向けて小規模事業場が外部委託を準備する流れを示すイメージ図

まとめ:自社の体制で内製と外注を選び分ける

内製はコストを抑えたい大企業向き、外注は工数と実施者確保に悩む中小企業向きです。判断の軸は、実施者の確保・担当者の工数・個人情報の遮断という3点に集約されます。

2028年の義務化拡大を控え、小規模事業場ほど外注の準備メリットは大きくなります。まずは自社の3点を点検し、足りない部分を外注で補う。この順番こそが、迷わない選び方。判断の軸を一度決めてしまえば、来年からの対応もぶれません。

毎年の対応に追われる時間を、本来の人事の仕事に戻す。方式選びは、その第一歩です。概算の比較からでも、気軽に相談してください。

よくある質問

ストレスチェックを外注するといくらくらいかかりますか?

受検者1名あたり数百円からが一般的な目安です。人数や受検方式、集団分析などのオプションで金額は変わります。正確な費用は、従業員数と希望する内容を伝えて見積もりを取ると把握できます。

ストレスチェックはどこに頼めばいいですか?

ストレスチェックの実施代行を専門とする会社に依頼するのが基本です。実施者となる医師・保健師の提供、個人情報の分離管理、集団分析の対応可否を確認して選びます。プライバシーマークの取得状況も判断材料になります。

内製と外注はどちらが安いですか?

外部への支払いだけを見れば内製が安く済みます。ただし内製は担当者の人件費と実施者確保の負担が加わります。担当者の工数を金額に換算すると、外注のほうが総コストで有利になる中小企業は少なくありません。

産業医がいなくても外注できますか?

できます。外部委託では、委託先が実施者となる医師や保健師を提供します。50人未満の事業場で産業医と契約していない場合でも、実施者ごと任せられるため、義務化への対応がスムーズに進みます。

50人未満の会社もストレスチェックの義務化に備える必要がありますか?

備えが求められます。厚生労働省によると、改正労働安全衛生法により令和10年(2028年)4月1日から50人未満の事業場も義務化されます。実施者の確保に時間がかかるため、早めに内製か外注かを決めておくと安心です。

この記事の編集・監修体制
信頼性の高い情報発信
編集・監修:ストレスチェックサポートセンター編集部

本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。

ストレスチェック支援実績
9年連続
健康経営優良法人に認定
3〜20,000名規模
受検人数を問わず、幅広く支援しております。
100社以上
一般企業から自治体まで、多数の支援実績がございます。
運営会社情報

シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。

健康経営優良法人2026 中小規模法人部門 ネクストブライト1000
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