ストレスチェック未受検者への対応|受検率を上げる進め方

ストレスチェックの未受検者へ受検を促し受検率を高める対応の流れを示すイメージ

毎年のストレスチェック、「案内しても受けてくれない人がいる」と頭を抱えていませんか。受検率が上がらないと、集団分析の精度も下がってしまいます。この記事では、受けない従業員への対策を、総務・人事のご担当者目線でやさしく整理します。

結論から言うと、受検は強制できません。だからこそ「受けたくなる工夫」が効いてきます。

この記事でわかること

  • 受検しない従業員に罰則はあるのか、強制できるのか
  • 従業員が受検をためらう4つの理由
  • 受検率を上げる5つの具体策と、外部委託で楽にするコツ
目次

ストレスチェックの受検は強制できる?

受検を強制することはできません。実施は事業者の義務ですが、従業員に受検を義務づける規定はないためです。

ストレスチェック制度は、労働安全衛生法第66条の10にもとづく仕組みです。常時50人以上の労働者を使用する事業場に、年1回の実施が求められます。一方で、従業員側に「必ず受けなさい」と命じる条文はありません。

受検しなかった従業員へ、評価を下げるなどの不利益な取り扱いは禁止されています。未受検を理由に罰金を科すこともできません。

「実施義務」と「受検義務」はちがう

事業者には、ストレスチェックを「用意して案内する」実施義務があります。従業員には、それを「必ず受ける」義務まではありません。だから会社の役割は、強制ではなく、受けやすい環境づくりに変わります。

制度全体の流れや高ストレス者の扱いを先に押さえたい方は、高ストレス者とは?選定基準と対応・面接指導の流れもあわせてご確認ください。なお、2025年5月に改正労働安全衛生法が公布されました。これにともない、令和10年(2028年)4月1日からは50人未満の事業場にも実施が義務化されます。

ストレスチェックの受検率の平均は?

多くの事業場で実施は進む一方、一部では受検率が伸び悩んでいます。まず全国の状況を知り、自社の現在地を確かめましょう。

厚生労働省の資料によると、令和2年度にストレスチェックを実施した事業場は全体の84.3%でした。多くの企業が従業員の健康を守るため、前向きに取り組んでいます。

ただし、約2割の事業場では、実際の受検率が80%未満にとどまっています。一定数の従業員が、何らかの理由で受けていない実態が読み取れます。出典は厚生労働省 ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策です。

自社の受検率が80%を下回るなら、改善の余地は大きいサインです。まずは現状の数字を出すところから始めてください。

ストレスチェックの全国受検率と自社の現在地を比較して改善余地を確認するイメージ

従業員がストレスチェックを受検しない4つの理由

受検しない背景には、共通する4つの理由があります。理由がわかれば、打つ手も具体的に決まります。

相談者

案内メールは送っているのに、毎年同じ人が受けてくれません。なぜでしょうか。

ストレスチェックサポートセンター

「面倒」「知られたくない」という気持ちが大半です。ご相談を受けるなかでも、この4つに集約されると感じています。

  • 仕事が忙しく、回答する時間が取れない
  • 結果を上司や同僚に知られたくない
  • 日本語が読みにくく、正確に答えられない
  • 受けても意味がないと感じている

特に多いのが、2つ目のプライバシーへの不安です。回答内容が人事評価に使われると誤解し、身構えてしまう従業員は少なくありません。だからこそ「結果は守られる」という事実を、先に伝える必要があります。

ストレスチェックの受検率を上げる5つの方法

受検率は、案内の工夫しだいで着実に上がります。先ほどの4つの理由を、ひとつずつ取り除いていきましょう。

STEP
所要時間を具体的に伝える

「10分で終わります」と数字で示すと、忙しさを理由にした未受検が減ります。当センターの調査票は57項目または80項目で、直感で答えられる設問が中心です。長くても10分程度で完了します。

STEP
結果が外部に漏れないと周知する

個人の結果は、人事権を持つ人へ開示されません。配布や回収は実施事務従事者だけが行い、医師や保健師へ引き渡されます。事業者が結果を知るには、本人の同意が必要です。この事実を案内文に明記してください。

STEP
多言語で受けられる環境を整える

外国籍の従業員が多い職場では、母語で受けられる準備が効果的です。厚生労働省のこころの耳では、外国語版の調査票などの情報が紹介されています。当センターは日本語に加え、英語・ベトナム語での受検に対応しています。(紙受検のみ)

STEP
受けるメリットを言葉にする

「意味がない」と感じる人には、利点を具体的に伝えてください。自分のストレス度がわかる。高ストレスなら医師や保健師の支援を受けられる。結果は職場環境の改善にもつながります。

STEP
期限とトップの一言を添える

締切を明記し、未回答者へ一度リマインドを送ると回答が伸びます。経営層からの「全員に受けてほしい」という一言も後押しになります。社内の本気度が伝わるためです。

ストレスチェックの受検率を上げる5つの方法を時間・プライバシー・多言語・メリット・期限の観点で整理した図

結果の活用イメージがわくと、従業員の納得感はさらに高まります。集団分析の使い方は職場環境改善に有効?集団分析の活用方法とは?で詳しく解説しています。受検そのものの意義はストレスチェックを意味のあるものにするには?もご参照ください。

受検を促す案内文とリマインドのコツ

同じ施策でも、伝え方しだいで受検率は変わります。案内文に入れる要素を決めておくと、毎年の準備がぐっと楽になります。

案内文には、目的・所要時間・締切・プライバシーの4点を必ず入れてください。「10分で完了」「結果は上司に開示されません」と具体的に書くだけで、未受検の不安はやわらぎます。最初のメールで反応がない人には、締切の数日前に短いリマインドを送ると効果的です。

案内文に入れたい4要素

①受検の目的(自分の状態を知り、職場改善に役立つ)。②所要時間(10分程度)。③締切日と受検方法。④結果は人事に開示されず、本人の同意なく共有されないこと。この4点があれば、迷わず受けてもらえます。

私たちがご支援する際も、まず案内文の見直しから入ることが多いです。文面を整えただけで、翌年の受検率が一段上がった事業場もあります。小さな工夫の積み重ねが、数字に表れます。

外部委託で受検率の改善を後押しする

受検率対策をすべて自社で抱えると、担当者の負担は大きくなります。外部委託すれば、案内文の整備から多言語対応まで一気に任せられます。

当センターは導入実績100社以上、500〜20,000名規模の運用を支えてきました。翌年も継続いただくリピート率は9割以上です。個人情報はプライバシーマークを取得した自社サーバーで管理し、最短3日で受検をスタートできます。

私たちが現場で大切にしているのは、担当者の「面倒」を一緒に片づける姿勢です。受検率が低い原因を一緒に洗い出し、案内文の文面づくりからお手伝いします。Web受検・紙受検・併用のどれにも対応するため、職場の実情に合わせて選べます。

9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定されています。健康経営に取り組む企業の視点で、運用を伴走します。

よくある質問(FAQ)

受検率や未受検者対応について、ご担当者からよく寄せられる質問をまとめました。

ストレスチェックの受検は強制できますか?

強制はできません。実施は事業者の義務ですが、従業員の受検義務は法律で定められていないためです。未受検を理由とする不利益な取り扱いも禁止されています。

受検しない従業員に罰則はありますか?

従業員側への罰則はありません。一方で、事業者が実施そのものを怠ると、労働安全衛生法上の義務違反となる可能性があります。実施と受検は分けて考えてください。

ストレスチェックの受検率の全国平均はどのくらいですか?

厚生労働省の資料では、令和2年度に実施した事業場は全体の84.3%でした。ただし約2割の事業場で、実際の受検率は80%未満にとどまっています。

受検率が低いのはなぜですか?

主な理由は4つです。忙しくて時間がない、結果を知られたくない、日本語が読みにくい、意味を感じない、というものです。理由ごとに対策を変えると効果が出ます。

受検率を上げる一番のコツは何ですか?

結果が守られると先に伝えることです。プライバシーへの不安が解けると、回答へのハードルが大きく下がります。所要時間の明示や多言語対応も合わせてください。

外国人従業員の受検率はどう上げますか?

母語で受けられる環境を整えてください。当センターは英語・ベトナム語に対応し、サンプルの提供も可能です。お気軽にお問い合わせください。

まとめ

ストレスチェックの受検は強制できません。だからこそ、受けたくなる工夫が受検率を左右します。時間の明示、プライバシーの周知、多言語対応、メリットの提示、期限とトップの一言。この5つを順に整えてください。

自社だけで抱え込まず、迷ったら相談してください。担当者の負担を減らしながら、従業員が安心して受けられる体制を一緒に整えていきましょう。

この記事の編集・監修体制
信頼性の高い情報発信
編集・監修:ストレスチェックサポートセンター編集部

本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、500〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。

ストレスチェック支援実績
9年連続
健康経営優良法人に認定
3〜20,000名規模
受検人数を問わず、幅広く支援しております。
100社以上
一般企業から自治体まで、多数の支援実績がございます。
運営会社情報

シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。

健康経営優良法人2026 中小規模法人部門 ネクストブライト1000
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