「今年も紙で配るべきか、そろそろWebに切り替えるべきか」。毎年の案内準備を思うと、正直気が重くなりますよね。この記事では紙受検とWeb受検を費用・工数・受検率で比べ、自社に合う方式の選び方をお伝えします。
この記事でわかること
- 紙受検とWeb受検の違いがひと目でわかる比較表
- それぞれのメリット・デメリットと向いている職場
- 現場で選ばれている「紙とWebの併用」という選択肢
- 紙からWebへ切り替える具体的な4つの手順
結論から先に:全従業員がパソコンやスマホを使える職場なら、ストレスチェックはWeb受検が向いています。工場や現場作業が中心の職場なら紙受検が確実です。両方が混在する会社は、部署ごとに使い分ける併用方式で受検率と工数削減を両立できます。
ストレスチェックは紙とWebどっちがいい?【結論】
ストレスチェックの受検方式は法律で指定されておらず、紙・Web・併用のどれを選んでも問題ありません。
ストレスチェックとは、労働安全衛生法第66条の10に基づく心の健康状態を調べる検査のことです。法律が定めているのは年1回の実施であって、紙かWebかという手段までは問われません。だからこそ、方式は自社の働き方に合わせて選べます。
判断の軸は3つ。従業員が無理なく回答できるか、担当者の集計負担はどの程度か、個人情報を安全に扱えるか、です。この3つを部署ごとに当てはめると、答えは自然に絞られていきます。
私がお客様のご相談を受けていて感じるのは、「Webが最新で、紙は時代遅れ」という思い込みの多さです。実際には、紙のほうが受検率の高い職場が今もたくさんあります。方式選びの正解は、会社の数だけあるのです。(参考: 厚生労働省 ストレスチェック制度/e-Gov 労働安全衛生法)
相談者パートさんが多く、会社のメールアドレスを持たない従業員もいます。それでもWebにすべきでしょうか。



メールがない方には紙のほうが確実に届きます。無理にWebへ統一せず、その部署だけ紙にする併用が現実的です。実際、併用を選ぶお客様は年々増えています。
紙受検とWeb受検の違い【比較表】
紙受検とWeb受検の違いは、担当者の工数と、結果が出るまでのスピードに最もはっきり表れます。
まずは全体像から。総務・人事の担当者が気になる6つの項目で、両者を並べて比べてみます。
| 比較項目 | 紙受検 | Web受検 |
|---|---|---|
| 回答のしやすさ | パソコン不要で誰でも回答できる | スマホから隙間時間に回答できる |
| 配布・回収 | 印刷・封入・回収の作業が発生する | URLの配信だけで完了する |
| 集計スピード | データ化に時間がかかる | 回答後すぐ自動集計される |
| 受検状況の把握 | 回収するまで分からない | 未受検者をリアルタイムで確認できる |
| 費用の傾向 | 印刷費・郵送費・データ化費用が人数分かかる | 紙の実費がない分、抑えやすい |
| 結果の秘密保持 | 封筒の管理など物理的な配慮が必要 | 本人以外は閲覧できない設定にできる |
見落とされがちなのが「受検状況の把握」の行です。受検率対策は期間の中間での声かけが効きます。だからこそ、未受検者がすぐ分かるWebの強みは想像以上に大きいのです。声かけの具体的な工夫は受検率を上げる方法で詳しく解説しています。
「うちの人数と職種なら、どちらの方式がいくらかかるのか」。ここが具体的に見えると、社内の説明も一気に楽になります。規模と職種を伝えるだけで概算が分かる無料見積りを、まず使ってみてください。
Web受検のメリット・デメリット
Web受検の最大のメリットは、案内から集計までの自動化で担当者の作業時間を大きく減らせることです。
Web受検の4つのメリット
紙で毎年苦労してきた担当者ほど、Webに切り替えた年の楽さに驚きます。利点は次の4つに集約されます。
- 案内とリマインドをメールで一斉配信できる
- 回答した瞬間に自動で集計され、データ化作業がない
- 未受検者をすぐ特定でき、受検率の対策が打てる
- 調査票の保管スペースが不要で、紛失の心配がない
受検者にとっても、スマホで10分ほどあれば完了する手軽さは魅力です。Web受検の受検者側の流れはWeb受検の説明ページにまとめています。
Web受検のデメリットと対処法
弱点は、パソコンやスマホに不慣れな従業員の受検が後回しになりやすいことです。会社のメールアドレスがない従業員への案内も、工夫が必要になります。
QRコードを印刷して配布すれば、私用スマホからの回答で補えます。それでも難しい部署が残るなら、無理は禁物です。その部署だけ紙にする併用を検討してください。


紙受検のメリット・デメリット
紙受検は、パソコンを使わない職場でも受検率を保ちやすい一方、印刷や回収の工数が担当者に集中します。
紙受検が今も選ばれる理由
紙の強みは、その場で配ってその場で回収できる確実さです。朝礼や休憩時間に配布すれば、ITリテラシーに関係なく全員がすぐ回答できます。
製造業・建設業・介護施設には、1人1台のパソコンがない職場が多くあります。そうした現場では紙のほうが受検率が高くなる傾向を、私自身も数多く見てきました。従業員の年齢層が高い会社でも、紙の安心感は根強いものがあります。
紙受検のデメリットと対処法
負担が重いのは、印刷・封入・配布・回収・データ化という一連の手作業です。数百人分ともなると、担当者が他の業務を止めて対応する事態になりがちです。回収した調査票の保管場所と、のぞき見を防ぐ管理も欠かせません。
紙受検の手作業は、外部委託でデータ化まで任せれば大幅に減らせます。封をしたまま回収して開封せずに委託先へ送る運用なら、社内の誰にも回答を見られません。
紙とWebは併用できる?現場で増えている第3の選択肢
併用受検とは、事務部門はWeb・現場部門は紙のように、部署ごとに方式を分けて実施する方法です。
併用の利点は、受検率と工数削減を同時に取れることです。オフィス部門の集計は自動化しつつ、現場の受けやすさはそのまま守れます。鍵は、部署ごとの使い分け。全社で1つの方式に統一する必要は、そもそもないのです。
当センターは数名〜6,000名規模・100社以上の導入実績があり、Web・紙・併用のすべてに対応してきました。翌年も継続いただくリピート率は9割以上です。英語・ベトナム語の調査票にも対応しているため、外国人従業員が多い現場でも方式を分けて実施できます。



併用にすると、紙とWebで結果を別々に管理することになりませんか。



委託先が両方式に対応していれば、結果は1つのデータに統合されます。集団分析も全社まとめて出せるので、管理の手間は増えません。
注意点は委託先選びです。紙のデータ化や結果の統合に追加費用がかかる会社もあるため、契約前に必ず確認してください。委託先を見極める観点はストレスチェック業者の選び方で整理しています。


紙からWebへ切り替える手順【4ステップ】
紙からWeb受検への切り替えは、受検環境の確認から始めれば次回の実施に十分間に合います。
切り替えでつまずく会社の多くは、準備の順番を間違えています。次の4ステップの順に進めてください。
会社メールの有無とスマホの利用状況を、部署ごとに棚卸しします。メールを持たない従業員が多い部署は、紙との併用候補にしておくと後の設計が楽です。
Web受検システムを自社で契約するか、外部委託するかを決めます。実施方法の変更は、衛生委員会での調査審議を経て社内規程に反映することが求められます。
受検期間は2〜3週間を確保します。中間時点でリマインドを送る担当者と文面を先に決めておくと、受検率の失速を防げます。
担当者が事前に一通り受検し、案内メールから結果通知までの流れを確認します。問題がなければ全社に配信して本番スタートです。
切り替え後に高ストレス者が出たときの動き方は、高ストレス者への対応方法を参照してください。制度全体の最新情報は、厚生労働省のポータルサイト「こころの耳」でも確認できます。
ストレスチェックの紙・Web比較でよくある質問
最後に、紙とWebの比較について担当者の方からよく受ける質問に答えます。
- ストレスチェックはWebで無料で実施できますか?
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厚生労働省が無料の「ストレスチェック実施プログラム」を公開しています。ただし配信設定・集計・高ストレス者への面接指導の手配は自社での対応です。担当者の工数まで含めて、外部委託と比べて選んでください。
- ストレスチェックの結果は会社にバレますか?
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ストレスチェックの個人結果は、本人の同意がない限り会社に提供されません。労働安全衛生法第66条の10により、実施者から事業者への結果提供には本人の同意が必要と定められています。紙でもWebでも、この取り扱いは同じです。
- 紙とWebでは費用はどちらが安いですか?
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同じ人数で比べると、印刷費・郵送費・データ化費用がかからない分、Web受検のほうが安くなるのが一般的です。紙受検は1人あたりの実費が人数分積み上がります。正確な差額は、人数と方式を伝えて見積りを取ると比べやすくなります。
- 紙とWebの併用はできますか?
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できます。事務部門はWeb、工場や店舗は紙のように、部署単位で方式を分けて同じストレスチェックを実施する方法です。委託先が両方式に対応していれば、結果の管理や集団分析は1つにまとめられます。
- 50人未満の会社もストレスチェックが義務になりますか?
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改正労働安全衛生法(2025年5月公布)により、2028年4月1日から50人未満の事業場も義務になります。それまでは努力義務の扱いです。小規模な会社ほど担当者が兼務のため、受検方式の選定と外部の活用が準備の鍵になります。
- Web受検にすると受検率は下がりませんか?
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パソコンやスマホを日常的に使う職場なら、Web受検でも受検率は維持しやすくなります。未受検者をリアルタイムで把握でき、期間中の声かけが的確になるためです。一方、パソコンを使わない現場が多い職場では、紙や併用のほうが受検率は安定します。
まとめ:迷ったら「全員が受けやすい方式」を選ぶ
紙とWebの方式選びで最優先すべきは、費用でも流行でもなく「全従業員が無理なく回答できるか」です。
本記事の要点を整理します。自社の顔ぶれを思い浮かべながら、当てはまるものを選んでください。
- 全員がメール・スマホを使える会社 → Web受検
- 現場作業が中心で1人1台のパソコンがない会社 → 紙受検
- オフィスと現場が混在する会社 → 部署ごとの併用
当センターはWeb・紙・併用のすべてに対応し、最短3日で受検を始められます。9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定された体制も強みです。集計から高ストレス者対応まで一緒に進めますので、方式選びに迷ったらまず現状を聞かせてください。
本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。
シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。












