年度の途中で入社した社員に、ストレスチェックをどう受けさせればよいのか。総務のご担当者なら、一度は迷う場面ですよね。入社したばかりでも対象になるのか、次の定期実施まで待ってよいのか。この記事では、中途入社者の対象判定と受検のタイミングを、厚生労働省の基準に沿ってやさしく整理します。
この記事でわかること
- 中途入社者が対象になるかを決める2つの条件
- 入社直後でも受検が必要になる理由
- 受検時期の考え方と、実施規程での決め方
結論から先に:中途入社者も、契約期間と労働時間の2つの条件を満たせば、入社直後でもストレスチェックの対象です。勤続年数の要件はありません。受検の時期は、その事業場が定めた年1回の実施時期に合わせるのが基本です。
中途入社者はストレスチェックの対象になる?
中途入社者は、ストレスチェックの対象者となる2つの条件を満たせば、入社時期に関係なく対象になります。判定の基準は、正社員かどうかではありません。契約期間と労働時間の2点で決まります。
ストレスチェックの対象は、労働安全衛生法にいう「常時使用する労働者」です。これは一般健康診断の対象と同じ考え方。次の2つをどちらも満たす人が該当します。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 契約期間 | 期間の定めがない、または契約期間が1年以上。更新で1年以上使われる予定の人も含む |
| 労働時間 | 1週間の労働時間が、同じ仕事の正社員の所定労働時間の4分の3以上 |
ざっくり言うと、社会保険(健康保険・厚生年金)に加入する働き方の人は、ほぼ対象と重なります。健康保険証が発行される勤務条件かどうかが、実務ではひとつの目安になります。中途入社であっても、この2条件を満たせば対象です。判断の軸は、雇用形態ではなく勤務条件。

相談者先月フルタイムで入ったばかりの中途社員も、もう対象になるのでしょうか。



はい、対象です。1年以上働く予定でフルタイム勤務なら、入社した月にかかわらず対象になります。パートや契約社員でも、2つの条件を満たせば同じ扱いです。
正社員・パート・派遣といった区分ごとの詳しい判定は、ストレスチェックの受検対象者を解説した記事で整理しています。迷ったときの確認にお使いください。
なぜ入社したばかりでも対象になるの?
ストレスチェックには、健康診断のような「入社後○か月」という勤続要件がないためです。1年以上の勤務が見込まれる働き方であれば、入社初月でも対象になります。
ここでよく混同されるのが、雇入時の健康診断との違いです。健診には「入社時」に行うものがあり、実施時期の目安も定められています。一方でストレスチェックは、入社時に個別実施する制度ではありません。対象かどうかは、あくまで先ほどの2条件で判断します。
「入社3か月未満だから対象外」と考えるのは誤りです。ストレスチェックに試用期間や勤続月数の除外規定はありません。短期の契約で1年未満と決まっている場合を除き、対象に含めて考えてください。
私が担当者からご相談を受けるときも、この点の勘違いは少なくありません。前職で受けているから不要では、と考える方もいます。ストレスチェックは事業場ごとに行うもの。前の会社での受検は、今の職場の義務とは切り離して扱います。
中途入社者はいつ受検する?受検時期の考え方
中途入社者の受検は、その事業場が定めた年1回の実施時期に合わせるのが基本です。入社のたびに個別実施する法的義務はありません。
ストレスチェックは、労働安全衛生規則により1年以内ごとに1回、定期に行うと定められています。多くの会社は実施月を決め、在籍する対象者へ一斉に受検してもらう運用です。中途入社者も、その実施時期に在籍していれば一緒に受検します。
迷いやすいのは、実施時期の直後に入社したケースです。次の定期実施まで期間が空くこともあります。対応の考え方は、大きく2通りに分かれます。


法令上は、次の年1回の実施時期にまとめて受検すれば足ります。もっとも一般的で、事務負担も軽い方法です。
受検まで間が空くのを避けたい場合は、入社のタイミングで随時受検できる運用にします。Web受検なら追加も手軽です。
どちらを選んでも法令違反にはなりません。ただし、扱いを決めずにいると担当者ごとに対応がぶれます。実施時期の考え方そのものは、ストレスチェックの実施時期を解説した記事もあわせてご覧ください。


実施規程で中途入社者の扱いを決めておく
中途入社者の受検時期は、実施規程にあらかじめ書いておくと運用が安定します。実施規程とは、ストレスチェックの実施方法や体制を社内で定めた文書です。
規程に一文を加えるだけでも、担当者が代わったときの判断ミスを防げます。決めておきたいポイントは次の3つです。
- 中途入社者は次回の定期実施で受検するのか、随時受検も認めるのか
- 随時受検を認める場合、いつまでに案内するのか
- 短期契約など、対象外となる人の線引き
実際に、この一文があるかないかで、入社シーズンの問い合わせ件数が変わると感じています。規程のひな形が必要な方は、実施規程のひな形と作り方をまとめた記事を参考にしてください。厚生労働省の様式に沿って解説しています。
中途入社直後に高ストレスと判定されたら?
入社したばかりの社員が高ストレス者と判定された場合も、対応の流れは他の社員と同じです。本人からの申出があれば、医師による面接指導につなげます。
高ストレス者とは、ストレスチェックの結果、心身の負担が高いと判定され、面接指導が必要とされた人です。労働安全衛生法第66条の10に基づき、本人の申出を受けた事業者は、医師による面接指導を行うことが求められます。
入社直後は、環境の変化そのものが強いストレス要因になりがちです。新しい人間関係や業務への不慣れが重なる時期。だからこそ、結果への初動を丁寧にしておきたいところです。高ストレス者の考え方や面接指導の流れは、次の記事で詳しく解説しています。


中途入社が多い会社ほど外部委託が向く理由
中途採用が続く会社では、受検者の入れ替わり管理を外部委託にすると担当者の負担が大きく減ります。随時の受検追加や進捗の確認を、専門の窓口にまかせられるためです。
私たちストレスチェックサポートセンターは、数名〜6,000名規模まで100社以上の実施を支えてきました。Web受検なら、中途入社者の追加もその都度スムーズに対応できます。最短3日で受検をスタートできる体制も整えています。
外国人材を採用する会社が増えている点も見逃せません。当センターは英語・ベトナム語での受検にも対応しています。9年連続で経済産業省の健康経営優良法人に認定され、リピート率は9割以上。個人情報はプライバシーマークを取得した自社サーバーで管理しています。
「毎月のように人が入るので、受検管理が追いつかない」。そんなお悩みこそ、外部委託の出番です。まずは自社の状況をお聞かせください。運用に合った進め方を一緒に考えます。
まとめ:中途入社も2条件で対象を判断する
中途入社者は、契約期間と労働時間の2条件を満たせば、入社直後でもストレスチェックの対象です。勤続年数や試用期間による除外はありません。社会保険に加入する働き方かどうかが、実務上の目安になります。
受検の時期は、事業場が定めた年1回の実施時期に合わせるのが基本です。実施時期の直後に入社した人は、受検まで間が空きがちです。次回にまとめるか随時受検を認めるか、実施規程で決めておいてください。2028年には50人未満の事業場にも義務化が広がります。中途入社者の扱いを今のうちに整えておけば、義務化後もあわてずに済みます。
制度の一次情報は、厚生労働省のストレスチェック制度のページや労働安全衛生法(e-Gov法令検索)で確認できます。働く人の相談先は、厚生労働省「こころの耳」にまとまっています。2028年の義務化に向けた準備は、義務化2028年の完全ガイドもご覧ください。
よくある質問
- 中途入社した社員もストレスチェックの対象ですか?
-
対象です。契約期間が1年以上見込まれ、労働時間が正社員の4分の3以上であれば、入社時期に関係なく対象になります。中途入社であることを理由に対象から外すことはできません。
- ストレスチェックの対象者は入社直後からですか?
-
入社直後から対象になります。ストレスチェックには勤続月数の要件がなく、1年以上の勤務が見込まれる働き方であれば初月でも対象です。試用期間中の社員も同じ扱いになります。
- 中途入社者はいつストレスチェックを受ければよいですか?
-
その事業場が定めた年1回の実施時期に合わせて受検するのが基本です。入社のたびに個別実施する法的義務はありません。実施時期の直後に入社した場合は、次回にまとめるか随時受検を認めるかを社内で決めておきます。
- 前の会社で受けていれば、中途入社後は受けなくてよいですか?
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受検が必要です。ストレスチェックは事業場ごとに実施する制度のため、前職での受検は現在の職場の義務とは別に扱います。転職後は、今の勤務先の実施時期にあらためて受検してください。
- パートやアルバイトの中途入社者も対象になりますか?
-
労働時間が正社員の4分の3以上で、1年以上の勤務が見込まれるパート・アルバイトは対象です。労働時間が短く条件を満たさない場合は、義務としての対象からは外れます。雇用形態ではなく勤務条件で判断します。
- 中途入社者の扱いは実施規程に書く必要がありますか?
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法律上の義務ではありませんが、書いておくことを推奨します。次回の定期実施で受けるのか随時受検を認めるのかを規程に明記すると、担当者が代わっても運用がぶれません。入社シーズンの問い合わせも減らせます。
本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。
シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。













