オンラインでも問題なし!?-リモートワーク時のメンタルヘルスケアについて

テレワーク

リモートワークの導入により、私たちの働き方は大きく変化しました。従業員からは「良かった」「続けてほしい」という声が聞かれる一方で、心身の不調を訴える人も一部いるようです。企業がリモートワーク中に従業員の健康状態を適切に把握するためには、どのような対策が必要でしょうか?今回は、リモートワーク時のメンタルヘルスケアについて解説します。

目次

そもそもメンタルヘルスケアとは?

「メンタルヘルス」とは、心の健康を指します。ストレスや精神的な疲労が蓄積すると、多様な精神疾患につながる恐れがあります。そのため予防策を講じ、早期発見や適切な対処を行うことが、健康な心の状態を維持する上で非常に重要です。言い換えると、「メンタルヘルスケア」とは、従業員の心の健康を支援するための取り組みを指します。

厚生労働省では下記の具体的な目標を掲げて「メンタルヘルス対策の推進」をめざしています。

  • 仕事上の不安、悩み又はストレスについて、職場に事業場外資源を含めた相談先がある労働者の割合を90%以上
  • メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上
  • ストレスチェック(※1)結果を集団分析し、その結果を活用した事業場の割合を60%以上

出典:職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針~ |厚生労働省

※1 ストレスに関する質問票(選択回答)に労働者が記入し、それを集計・分析することで自分のストレスがどのような状態にあるのかを調べる簡単な検査。

リモートワークにおける従業員のメンタルヘルス不調

メンタルヘルスが不調になると、気分が沈んだり、やる気が出なくなったり、不安イライラが募るなどの「心の変化」だけでなく、食欲不振息苦しさ高血圧などの「身体的な変化」も起こります。こうした変化に早急に気づくことが重要です。近年は、リモートワークの導入に伴い、以下のような新しいストレス要因が現れています。

コミュニケーション不足

テキスト、音声、画像等の対面でないコミュニケーションによって行き違いが生じたり、孤立感を感じたりすることが起こりがちです。

評価に対する不安

上司との対面機会が減るため、信用されているか、正当に評価してもらえているかといった不安が生じます。

オンとオフの切り替えの難しさ

仕事とプライベートの場が同じであるため、オンオフをうまく切り替えることができず、結果として心身に不調をきたすことがあります。

リモートワークにおける企業のメンタルヘルスケア対策

ここから、企業が取り組むべきメンタルヘルス対策をご紹介していきます。

セルフケアの強化

セルフケアを強化するためには、従業員が研修を受けたり、セルフチェックを行ったりすることが大切です。年1回のストレスチェックだけではなく、より頻繁にセルフチェックをすることで、従業員自身がストレスや心身の不調を早期に発見し、適切な対処をすることができます。職場改善研修を受けることで、ストレスに対する客観的な情報を得ることができ、ストレス過多を未然に防止することができます。当センターでも研修を承っておりますので是非お問い合わせ下さい。

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社交的なつながりを増やす

一人暮らしの従業員は、リモートワーク中に何日も誰とも話さないことがあります。メンタルヘルスの問題は、人が自覚せずに進行する場合があり、自覚しても、自分の弱さを上司や同僚に見せることを嫌う社員も多く、問題の発見が遅れることがあります。早期の相談を促すためにも、信頼関係を築くことが重要です。

管理職の方は、リモートワークを機に、部下との個別面談の頻度を増やしたり、オンラインでお互いの仕事の価値観を共有する時間を作るなど、コミュニケーションを増やすことで、リモートワークによるメリット・デメリットの影響について、個人の見解を理解することができます。

 

リアルタイムで把握し、早期対応する

上司は、従業員のメンタルヘルスの状況や労働時間についてタイムリーに把握し、早期発見・早期対応することが重要です。このためには、様々な人材データを分析・活用できるようなITツールを使うことが効果的です。

例えば、週に1回や月に1回という高頻度で調査を行うことができるITツールは、結果がすぐに確認できるため、非常に有用です。大規模な年次調査は、設問数が多く分析結果が出るまで時間がかかることが多いため、リアルタイムの調査がより役立ちます。

従来は顔色や服装などから読み取っていた部下や同僚の変化や違和感を、今後は個人データから瞬時に判断する必要があります。分析に時間がかかると、危険信号が無視されたり、適切な対応が遅れたりする可能性があるため、ITツールを使用して早期発見し、確実に早期対応できる仕組みを構築することが必要です。

まとめ

ここまで、リモートワーク中のメンタルヘルスケアの重要性と、その対応方法についてご紹介しました。今後、企業にはメンタル不調を予防するための対策、不調者の早期発見・早期対応の体制や仕組みづくり、メンタルヘルス教育の実施や研修などが求められており、迅速に取り組むことが必要です。

当センターのストレスチェックサポートではご担当者様にご用意していただくのは受検者リストのみ!
業務負担の軽減ができますので、ぜひご相談ください。

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