ストレスチェック就業時間内の実施ルールと賃金の扱い

就業時間内に実施することを伝えるオフィス風イラスト。中央に大きな時計と3人がチェックリストを確認する場面。

毎年のストレスチェック、就業時間中にやるべきか迷いますよね。受検時間の賃金は出るのか、費用は誰が負担するのか、担当者の悩みは尽きません。この記事を読めば、時間と費用の扱いがすっきり整理できます。

この記事でわかること

  • ストレスチェックを就業時間内に実施すべきかどうかの考え方
  • 受検時間の賃金と、実施費用の負担ルール
  • 就業時間内実施をスムーズに回す手順と外部委託の使い方

結論から先に:ストレスチェックの受検にかかる時間は、労働時間として扱い賃金を支払うことが望ましいとされています。就業時間内の実施が原則的な考え方です。実施費用は、事業者が負担します。

目次

ストレスチェックは就業時間内に実施すべき?

ストレスチェックは、就業時間内に実施することが望ましいとされています。厚生労働省は、受検にかかる時間を労働時間として扱うのが適当という考え方を示しています。

ストレスチェックとは、労働者のストレス状態を調べる簡単な検査です。労働安全衛生法第66条の10にもとづき、事業者に実施が義務づけられています。

ここで押さえたい前提が1つあります。実施は事業者の義務ですが、労働者に受検の義務はありません。だからこそ、受けやすい環境づくりが担当者の腕の見せどころになります。

就業時間内に組み込めば、労働者は業務の一部として落ち着いて受検できます。「わざわざ残って受ける」負担がなくなり、受検率も安定します。私が担当者の相談を受けるときに、まず見直すのもこの時間設計。段取り次第で、毎年の手間は大きく変わります。

ストレスチェックを就業時間内に実施する際の時間と賃金の扱いを整理して示すイメージ

受検時間の賃金は誰が払う?費用負担のルール

受検時間の賃金は、労働時間として扱い事業者が支払うことが望ましいとされています。ストレスチェックの実施費用も、事業者が負担します。

賃金の取り扱いは、本来は労使で協議して決める事項です。ただし厚生労働省は、円滑な受検のために事業者が労働時間として賃金を支払うことが望ましいと説明しています。

賃金と費用の基本
  • 受検時間の賃金:労働時間として支払うのが望ましい(労使協議が前提)
  • 実施にかかる費用:事業者が負担する
  • 面接指導にかかる費用:事業者が負担する

費用を事業者が負担する理由は明快です。実施義務を負うのは事業者だからです。労働者に受検料を求めるような運用は避けてください。

相談者

受検の時間に給料を出すと決めていないのですが、問題になりますか?

ストレスチェックサポートセンター

賃金の扱いは労使協議で決める事項です。決めていない場合でも、労働時間として支払う運用にそろえておくと、受検率も従業員の納得感も高まります。就業規則や実施規程に一文を足しておくと安心です。

就業時間内に実施する3つのメリット

就業時間内の実施には、受検率の向上をはじめとする実務上のメリットがあります。担当者の負担軽減にも直結します。

1つ目は、受検率が上がる点です。業務時間の中に組み込めば、受け忘れや後回しが減ります。未受検者への催促という地味な手間も軽くなります。

2つ目は、従業員の納得感です。「会社が時間を用意してくれた」という体験は、制度への信頼につながります。形だけの実施になりにくくなります。

3つ目は、法令対応のしやすさです。労働時間として扱う望ましい形にそろえられます。受検率を上げる具体策は未受検者への対応方法の記事もあわせてご覧ください。

就業時間外や有給で実施するときの注意点

就業時間外や有給休暇での受検は、直ちに違法とはいえません。ただし受検率の低下や不公平感を招きやすく、注意が必要です。

時間外に設定すると、「自分の時間を削られる」と感じる従業員が出ます。結果として受検をためらう人が増えがちです。制度の目的から遠ざかってしまいます。

不利益な取り扱いは禁止です。受検しなかったこと、結果が高ストレスだったことを理由に、労働者を不利に扱うことは認められません。就業時間外の設定でも、この原則は変わりません。

有給を使わせる運用は、原則としてなじみません。有給休暇は労働者が自由に使うものだからです。不利益な取り扱いの考え方は不利益取扱いの禁止を解説した記事で詳しく整理しています。

面接指導の時間と賃金はどう扱う?

高ストレス者に対する医師の面接指導も、労働時間として扱い賃金を支払うことが望ましいとされています。費用は事業者が負担します。

面接指導とは、高ストレスと判定された労働者が医師と面談を行う仕組みです。本人の申し出を受けて実施します。申し出から実施までは、おおむね1か月以内が目安とされています。

受検からこの面接指導までを一続きで考えると、時間と費用の設計がぶれません。面接指導の流れは医師による面接指導を解説した記事で確認できます。

就業時間内実施をスムーズに回す4ステップ

就業時間内の実施は、事前の段取りで負担が大きく変わります。次の4ステップで進めると迷いません。

STEP
実施方法と時間の扱いを決める

Web受検か紙受検かを選びます。受検時間を労働時間として扱う旨を、実施規程に明記しておきます。

STEP
従業員へ受検時間を案内する

受検の期間と所要時間を伝えます。「業務時間内に回答してよい」と一言添えると、受検率が上がります。

STEP
受検状況を確認しフォローする

未受検者にやさしく声をかけます。個人の結果は担当者が見ないよう、取り扱いに配慮します。

STEP
面接指導と事後措置につなげる

高ストレス者から申し出があれば、面接指導を手配します。この時間も労働時間として扱います。

正直に言うと、この段取りを毎年ゼロから回すのは大変です。だからこそ、外注という選択肢が効いてきます。

就業時間内実施の負担を軽くする外部委託という選択肢

受検案内から結果通知までを外部に任せると、就業時間内実施の運用負担が大きく下がります。担当者は時間設計と社内周知に集中できます。

ストレスチェックサポートセンターでは、Web受検・紙受検・併用のすべてに対応しています。個人情報はプライバシーマークを継続取得した自社サーバーで管理します。最短3日で受検をスタートできます。

私たちは9年連続で経済産業省の健康経営優良法人に認定されており、導入企業のリピート率は9割を超えます。500〜20,000名規模まで100社以上の実績があります。英語・ベトナム語にも対応しているため、外国人労働者の受検もまとめて任せられます。

委託先の選び方に迷ったら、代行業者の選び方を解説した記事も参考にしてください。自社に合う運用を一緒に考えていきましょう。

ストレスチェックの就業時間・賃金に関するよくある質問

就業時間内実施と賃金について、担当者からよく届く質問をまとめました。

ストレスチェックは勤務時間内に受けないといけませんか?

労働者に受検の義務はないため、勤務時間内に強制されるものではありません。ただし事業者側は、受検時間を労働時間として扱い、就業時間内に受けやすくすることが望ましいとされています。円滑な受検のための配慮です。

ストレスチェックの受検時間に賃金は出ますか?

賃金の取り扱いは労使で協議して決める事項です。厚生労働省は、労働時間として賃金を支払うことが望ましいと説明しています。就業規則や実施規程で扱いを定めておくと、トラブルを防げます。

ストレスチェックを有給休暇で受けさせてもよいですか?

有給休暇は労働者が自由に使うものなので、受検のために使わせる運用はなじみません。受検時間は労働時間として扱うのが望ましい形です。就業時間内に受検できるよう時間を確保してください。

ストレスチェックの費用は会社と従業員のどちらが負担しますか?

実施費用は事業者が負担します。ストレスチェックの実施義務を負うのは事業者だからです。労働者に受検料を求めることは想定されていません。

高ストレス者の面接指導の時間も労働時間になりますか?

医師による面接指導の時間も、労働時間として扱い賃金を支払うことが望ましいとされています。費用も事業者が負担します。本人の申し出から、おおむね1か月以内の実施が目安です。

就業時間外にストレスチェックを実施しても違法ではありませんか?

就業時間外の実施が直ちに違法になるわけではありません。ただし受検率の低下や不公平感を招きやすい方法です。受検しないことを理由とした不利益な取り扱いは、時間帯にかかわらず禁止されています。

まとめ:就業時間内実施で受検率と信頼を両立する

ストレスチェックは、就業時間内に実施することが望ましい制度です。受検時間は労働時間として扱い、賃金を支払う形にそろえてください。実施費用と面接指導の費用は、事業者が負担します。

2028年(令和10年)4月からは、50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化されます。2025年5月に公布された改正労働安全衛生法にもとづく変更です。小さな会社ほど効いてくるのが、早めの時間設計。今のうちに社内ルールを整えておくと安心です。

時間と費用の扱いに迷ったら、無理に抱え込まず相談してください。運用の面倒を一緒に片づけ、担当者が本来の仕事に戻れる状態を目指します。

参考にした公的情報は次のとおりです。厚生労働省 ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策e-Gov法令検索 労働安全衛生法厚生労働省 こころの耳

この記事の編集・監修体制
信頼性の高い情報発信
編集・監修:ストレスチェックサポートセンター編集部

本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。

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運営会社情報

シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。

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