「今年からストレスチェックを始めたいけれど、何から手をつければいいの」。初めての担当者ほど、そう迷いますよね。
この記事では、制度の基本から導入の手順、自社実施と外部委託の選び方までを、順番にやさしく整理します。読み終えるころには、来週からの一歩目が見えているはずです。
この記事でわかること
- ストレスチェックの対象となる会社と、2028年の義務化の中身
- 初めてでも迷わない、導入から実施までの6ステップ
- 自社でやるか外部に委託するか、判断の基準
- 始める前に決めておくべきことと、よくあるつまずき
結論から先に:ストレスチェックの始め方は、①衛生委員会で方針を決める②実施体制を決める③質問票を準備する④受検・結果通知⑤面接指導⑥集団分析、の6ステップで進めます。初年度の準備が不安なら、外部委託で担当者の作業を名簿提出だけに減らせます。
ストレスチェックとは?まず押さえる制度の基本
ストレスチェックとは、働く人のストレスの状態を質問票で調べる「心の健康診断」です(労働安全衛生法第66条の10)。
目的は、不調を未然に防ぐことにあります。点数を競うものではありません。結果は本人に直接通知され、会社が勝手に見ることはできない仕組みです。
厚生労働省によると、ストレスチェックは2015年から、労働者数50人以上の事業場で事業者に義務づけられています。年に1回の実施が基本です(労働安全衛生法第66条の10)。

対象になるのはどんな会社?2028年の義務化で何が変わる
これまで努力義務だった50人未満の事業場も、2028年4月から実施が義務になります。
厚生労働省は、2025年5月に公布された改正労働安全衛生法により、令和10年(2028年)4月1日から労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化されると案内しています。
つまり、ほぼすべての会社が対象になる時代です。社労士のYouTube解説でも「あと数年で50人未満の会社もやらなければならないルールになった」と、早めの準備を促す声が目立ちます。まだ未実施の会社は、今が準備のタイミング。
相談者うちは30人の会社です。まだ先の話だと思っていいですか?



いいえ、30人規模でも2028年4月からは義務の対象です。準備には社内調整の時間がかかります。今年のうちに一度流れを試しておくと、本番であわてずに済みますよ。
ストレスチェックの始め方は?導入までの6ステップ
ストレスチェックは、6つのステップで進めれば初めてでも形になります。
厚生労働省の実施マニュアルでも、方針決定から職場環境の改善まで一連の流れが示されています。下の順番に沿って、ひとつずつ準備を進めてください。
いつ・誰が・どの方法で実施するかを話し合い、社内ルールとして決めます。決めた内容は従業員へ周知してください。
実施者とは、ストレスチェックを担う医師や保健師などの専門職です。事務を手伝う実施事務従事者には、人事権を持つ人は就けません。守秘義務が前提になります。
従業員に回答してもらい、実施者が結果を判定します。結果は本人へ直接通知します。会社が本人の同意なく結果を見ることはできません。
高ストレスと判定された人から申し出があれば、医師による面接指導を行います。申し出から面接までは、おおむね1か月以内の実施が求められます。
部署ごとの傾向を分析し、働きやすさの改善につなげます。厚生労働省は2026年に集団分析の実施方法について規則を改正しました。実施が強く推奨されています。
高ストレス者への具体的な接し方は高ストレス者への対応で、面接指導の詳しい流れは面接指導の進め方でくわしく解説しています。あわせて確認してください。
私が担当者の方から最初に受ける相談も、ほとんどが「ステップ1と2をどう決めるか」です。体制さえ固まれば、あとは流れに乗せるだけ。まずは最初の2つから着手してみてください。
始める前に決めておく3つのこと
スムーズに始めるコツは、実施前に「体制・方法・結果の扱い」の3点を決めておくことです。
ここがあいまいだと、途中で手が止まります。順に見ていきましょう。
- 実施体制:実施者を社内で確保できるか、外部に頼むかを決めます。
- 受検方法:紙とWebのどちらにするかを選びます。回収のしやすさが変わります。
- 結果の取り扱い:個人情報を誰がどう保管するかを明確にします。保存期間は5年が目安です。
特に注意したいのが、結果の取り扱いです。高ストレス者の情報が人事評価に使われると、制度への信頼が崩れます。目的外に使わない運用を、最初に約束しておいてください。
自社でやる?外部に委託する?どちらがいい
初めての年は、外部委託のほうが担当者の負担を大きく減らせます。
自社実施は費用を抑えられますが、実施者の確保や結果管理の手間がかかります。外部委託なら、専門職の手配や個人情報の管理をまとめて任せられます。下のタブで比べてみてください。
費用は抑えやすい一方、実施者の確保・質問票の配布・結果の保管まで社内で担います。担当者の作業時間は多くなります。産業保健の体制が整った会社に向いています。
委託先の費用の目安や選ぶ視点は委託先の選び方でまとめています。相見積もりを取る前に、一度目を通しておくと比較がぶれません。


当サービスでは、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定されています。導入実績は100社以上、数名〜6,000名規模まで対応してきました。リピート率は9割以上。英語・ベトナム語にも対応し、最短3日で受検をスタートできます。
【実体験】初めての導入でつまずきやすいポイント
初めての会社がつまずくのは、技術ではなく「段取り」です。
私がよく見てきたのは、受検率が上がらないケース。案内メールを一度流して終わり、という会社ほど回答が集まりません。締め切り前のひと声が効きます。
もうひとつは、スケジュールの後ろ倒し。面接指導には医師の予定確保が必要です。年末に慌てないよう、逆算で動くのが安全。受検率を上げる工夫は受検率を上げる方法でも紹介しています。
最初の年は「完璧」を目指さなくて大丈夫です。まず一周やりきることが、翌年以降をぐっと楽にします。
よくある質問
初めての担当者から多い質問を、まとめて整理しました。
- ストレスチェックは何から始めればいいですか?
-
最初に、衛生委員会などで実施の方針を決めることから始めます。いつ・誰が・どの方法で行うかを決め、従業員へ周知します。次に実施者を確保し、質問票を準備する流れです。
- 50人未満の会社もストレスチェックは必要ですか?
-
厚生労働省によると、令和10年(2028年)4月1日から50人未満の事業場にも実施が義務化されます。2025年5月公布の改正労働安全衛生法によるものです。現在は努力義務ですが、早めの準備が求められます。
- ストレスチェックの費用の目安はどのくらいですか?
-
費用は受検方法や人数、委託の範囲で変わります。一般には1人あたり数百円から、面接指導や集団分析を含めると加算される形が多いです。複数社で相見積もりを取ると比較しやすくなります。
- 結果は会社が見てもよいのですか?
-
個人の結果は本人へ直接通知され、本人の同意がなければ会社は閲覧できません。会社が受け取れるのは、部署単位でまとめた集団分析の結果です。個人が特定されない形で活用します。
- 初めてでも自社だけで実施できますか?
-
実施者となる医師や保健師を確保できれば、自社だけでも実施できます。確保が難しい場合や担当者が兼務の場合は、外部委託が現実的です。初年度は委託で流れをつかむ会社が多いです。
- ストレスチェックを実施しないとどうなりますか?
-
義務の対象なのに未実施だと、労働基準監督署からの指導の対象になり得ます。罰則が生じる場面もあります。何より、不調の早期発見という本来の目的を逃すことになります。
まとめ:まず何から始めればいい
ストレスチェックの始め方は、方針決定から集団分析までの6ステップで進めれば大丈夫です。
2028年4月には50人未満の会社も対象になります。今年のうちに一度試しておけば、本番はぐっと楽になります。まずはステップ1と2、実施体制を決めるところから。
一人で抱え込まず、迷ったら相談してください。面倒な準備を一緒に片づけ、担当者の時間を本来の仕事に戻すお手伝いをします。罰則や未実施のリスクが気になる方は未実施のリスクと罰則もあわせてどうぞ。
本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。
シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。












