ストレスチェック結果の保存期間は5年|保管と閲覧の基本

ストレスチェックの結果の保存期間と保管する人、閲覧できる範囲を整理して示すイメージ

ストレスチェックは毎年実施するものの、結果の保存期間や保管する人があいまいなまま、という会社は多いですよね。「個人情報だから扱いが不安」という声もよく届きます。この記事では、保存期間の基本から誰が保管するのか、閲覧できる範囲までを整理します。

この記事でわかること

  • ストレスチェック結果の保存期間は何年か
  • 誰が結果を保管し、本人の同意がどう関わるのか
  • 結果を閲覧できる人と、上司や人事に伝わる範囲
  • 保存・管理の負担を軽くする実務の進め方
目次

ストレスチェック結果の保存期間は5年が基本

ストレスチェック結果の保存期間は、原則として5年間です。労働安全衛生法にもとづく仕組みで、記録の保管が事業者に求められます。

ストレスチェックは、2015年から労働安全衛生法第66条の10により事業者に義務づけられた制度です。従業員の心理的な負担の程度を質問票で把握し、メンタル不調を未然に防ぐ目的があります。その結果の記録を、原則5年間保存する取り扱いが定められています。

「5年間保存」の根拠

労働者の同意を得て事業者が結果の提供を受けた場合、事業者はその記録を作成し、5年間保存することが労働安全衛生規則で求められます。同意が得られない場合は、実施者である医師などが結果を管理します。ざっくり言うと、保管する人は変わっても「5年」という目安は共通です。

私たちが100社以上の実施を支援してきた現場でも、最初につまずきやすいのがこの「誰が、何年、何を保管するのか」という整理です。ここを最初に決めておくと、毎年の運用が驚くほど楽になります。最初の整理こそ、毎年の安心を生む土台。

結果は誰が保管する?本人の同意がカギ

結果を保管する人は、本人の同意があるかどうかで変わります。同意があれば事業者、なければ実施者が中心です。

ストレスチェックの個人結果は、まず実施者である医師や保健師などから本人へ直接通知されます。会社が勝手に中身を見ることはできません。本人が「会社に結果を提供してよい」と同意した場合に限り、事業者がその記録を受け取り、5年間保存する流れになります。厚生労働省のこころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータル)でも、結果の取り扱いの基本が確認できます。

ストレスチェックの個人結果が実施者から本人へ通知され、同意した場合のみ事業者に提供される流れを示すイメージ

同意が得られなかった結果は、実施者または実施事務従事者が保管します。この場合も、事業者は実施者が記録をきちんと保存できるよう、保管場所や仕組みを整える役割を担います。厚生労働省のeラーニング「15分でわかる法に基づくストレスチェック制度」でも、この役割分担が基本として解説されています。

相談者

同意していない人の結果まで、会社で5年も保管していいのか不安です。情報が漏れたりしませんか。

ストレスチェックサポートセンター

同意がない個人結果は、会社が中身を保管するものではありません。実務上は委託している業者が保管することがほとんどです。

受検率が低いと、同意の有無を確認する手間も増えていきます。受検を促す工夫はストレスチェックの受検率を上げる方法でも紹介していますので、あわせてご覧ください。

ここまで読んで「自社だけで管理しきれるか心配」と感じた方は、抱え込まずにご相談ください。保管体制の設計だけでも、見通しがぐっと立てやすくなります。

5年間保存が必要な3種類の記録

5年間の保存が関わる記録は、大きく3種類に分かれます。個人結果・面接指導の結果・集団分析の結果です。

同じ「ストレスチェックの記録」でも、保管の義務の重さは種類ごとに違います。混同すると、必要な記録を残し損ねたり、逆に不要な個人情報を抱え込んだりします。下の表で違いを押さえてください。

記録の種類保存期間の目安主な保管者
個人結果(同意あり)5年間事業者
面接指導の結果の記録5年間事業者
集団分析の結果明確な義務はなし(経年比較のため保管推奨)事業者
出典: 厚生労働省 ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策

高ストレスと判定された従業員が医師の面接指導を受けた場合、その結果の記録も事業者が5年間保存します。面接指導の進め方は医師による面接指導の流れで詳しく整理しています。

集団分析の結果には法律上の保存義務の明確な定めはありません。ただし職場環境の改善や健康経営の効果測定には、数年分を残して比較する価値があります。活用法は集団分析の活用方法をご参照ください。

ストレスチェック結果は誰が閲覧できるのか

個人結果を閲覧できるのは、本人と実施者など限られた立場の人だけです。上司や人事が勝手に見ることはできません。

「結果が上司にバレるのでは」という不安は、受検をためらう大きな理由です。実際には、個人結果を扱えるのは実施者である医師・保健師と、その補助をする実施事務従事者に限られます。これらの人には守秘義務が課され、結果を理由にした不利益な取り扱いも禁止されています。

  • 本人:自分の結果を受け取り、閲覧できます
  • 実施者・実施事務従事者:職務として結果を扱えます(守秘義務あり)
  • 上司・人事:本人の同意がない限り、個人結果は見られません

会社が把握できるのは、個人を特定できない集団分析の結果です。「A部署は仕事の量的負担が高め」といった傾向は分かりますが、誰が高ストレスかは分かりません。会社が見るのは、あくまで集団の傾向だけ。この線引きを社内に丁寧に伝えると、安心して受けてもらいやすくなります。私の経験では、案内文にこの一文を添えるだけで受検率が上向く会社が多い印象です。

高ストレスだった場合、会社に伝わる?

高ストレスと判定されても、その事実が自動的に会社へ伝わることはありません。本人が面接指導を申し出ると、医師の意見を会社が知る場面は生じますが、これも本人の申し出が起点です。高ストレス者への対応は高ストレス者対応の進め方で解説しています。

結果を適切に保存・管理する手順

保存・管理は、次の4ステップで設計すると抜け漏れを防げます。最初に役割と場所を決めるのが要点です。

STEP
保管者と保管場所を決める

実施者・実施事務従事者を選任し、記録の保管場所を明確にします。紙なら施錠できるキャビネット、データならアクセス権限を絞ったフォルダが基本です。誰が鍵を持つかまで決めておきます。

STEP
同意の有無で振り分ける

結果の提供に同意した人と、していない人を分けて管理します。同意のある個人結果は事業者が保存し、ない場合は実施者の管理下に置きます。振り分けの記録も残しておくと安心です。

STEP
5年間の保存期限を管理する

実施年月日と保存期限を一覧化し、5年経過後の取り扱いも決めておきます。期限が来た記録は、復元できない方法で確実に廃棄します。台帳で管理すると引き継ぎも滞りません。

STEP
アクセス範囲を定期的に見直す

担当者の異動や退職に合わせて、閲覧権限を棚卸しします。不要になった権限はすぐに外します。年1回の実施に合わせて点検すると、無理なく続けられます。

ストレスチェック結果を保管者の決定から5年間の期限管理・廃棄まで4ステップで管理する流れを示すイメージ

この4ステップを最初に整えておけば、翌年からは同じ型を回すだけで済みます。完璧を目指すより、続けられる仕組みにすることが何より大切です。

労基署への報告義務と2028年の義務化

常時50人以上の事業場には、労働基準監督署への報告義務があります。さらに2028年からは、対象が50人未満にも広がります。

常時50人以上の労働者を使用する事業場は、1年以内ごとに1回、ストレスチェックの実施状況を「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」として労働基準監督署へ提出します。報告するのは実施人数などの状況で、個人結果そのものではありません。

制度はこれから大きく変わります。2025年5月に公布された改正労働安全衛生法により、50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化されます。厚生労働省は、施行を令和10年(2028年)4月1日からと示しています。これまで努力義務だった中小企業も、保存や管理の体制づくりが必要になります。

報告や保存を怠ると、行政指導の対象になる場合があります。未実施のリスクはストレスチェック未実施の罰則とリスクで整理しました。条文はe-Gov法令検索の労働安全衛生法でも確認できます。

保存・管理の負担を外部委託で軽くする方法

結果の保存や管理を外部に委託すると、担当者は本来の業務に集中できます。守秘義務や保管環境の整備も任せられます。

ストレスチェックは、案内・受検管理・結果通知・記録保存・面談調整まで工程が多い仕組みです。総務や人事が兼務で抱えると、5年分の記録管理だけでも負担が積み重なります。外部委託は、その重さを肩代わりする選択肢。

費用は抑えやすい一方、保管環境の整備や5年間の期限管理を自社で担います。担当者が代わると、ルールが引き継がれず属人化しやすい点が悩みどころです。

私たちは500〜20,000名規模まで100社以上の実施を支援し、翌年も継続いただくリピート率は9割を超えています。個人情報はプライバシーマークを継続取得した自社サーバーで管理し、Web受検・紙受検・併用に対応します。英語・ベトナム語での受検も可能で、最短3日で受検をスタートできます。記録の保存まで一貫してお任せいただけます。

よくある質問

ストレスチェック結果の保存期間について、相談で多い質問をまとめました。

ストレスチェック結果の保存期間は何年ですか?

原則5年間です。労働者の同意を得て事業者が結果の提供を受けた場合、その記録を作成して5年間保存することが労働安全衛生規則で求められます。医師による面接指導の結果の記録も、同じく5年間の保存が必要です。

結果は誰が保管するのですか?

本人の同意があれば事業者が保管します。同意がない場合は、実施者である医師や保健師などが管理し、事業者は保管環境を整える役割を担います。会社が同意なく個人結果の中身を保管することはありません。

ストレスチェックの結果は上司にバレますか?

本人の同意がない限り、上司や人事が個人結果を見ることはできません。結果を扱えるのは実施者と実施事務従事者に限られ、守秘義務が課されています。会社が把握できるのは、個人を特定できない集団分析の結果だけです。

集団分析の結果にも保存義務はありますか?

集団分析の結果には、法律上の明確な保存義務の定めはありません。ただし職場環境の改善や経年での比較に役立つため、数年分を残しておく運用をおすすめする会社が多いです。健康経営の効果測定にも活用できます。

5年が過ぎた結果はどう扱えばよいですか?

保存期限を過ぎた記録は、復元できない方法で確実に廃棄してください。紙はシュレッダー、データは完全消去が基本です。実施年月日と保存期限を台帳で管理しておくと、廃棄のタイミングを逃しません。

50人未満の会社も保存が必要になりますか?

厚生労働省は、令和10年(2028年)4月1日から50人未満の事業場にも実施を義務化すると示しています。義務化後は実施とあわせて記録の保存も必要になります。準備期間のあるうちに、保管の体制を整えておくと負担を抑えられます。

まとめ:保存期間5年を起点に管理を整える

ストレスチェック結果の保存期間は、原則5年間です。保管する人は同意の有無で変わり、閲覧できる範囲も厳格に守られています。

  • 個人結果と面接指導の記録は、原則5年間の保存が必要
  • 同意があれば事業者、なければ実施者が結果を管理する
  • 2028年4月から50人未満の事業場も保存・管理の対象になる

毎年の保管を負担のまま続けるか、安心して任せられる仕組みに変えるかは、最初の設計次第です。何から手をつけるか迷ったら、現状をお聞かせください。御社の規模と体制に合わせて、無理のない保存・管理の進め方を一緒に組み立てます。制度の詳細は厚生労働省 ストレスチェック制度のページもご確認ください。

この記事の編集・監修体制
信頼性の高い情報発信
編集・監修:ストレスチェックサポートセンター編集部

本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。

ストレスチェック支援実績
9年連続
健康経営優良法人に認定
3〜20,000名規模
受検人数を問わず、幅広く支援しております。
100社以上
一般企業から自治体まで、多数の支援実績がございます。
運営会社情報

シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。

健康経営優良法人2026 中小規模法人部門 ネクストブライト1000
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