ストレスチェック同意書の取得方法と注意点

ストレスチェックの結果を会社へ提供する同意書を、受検後に本人が確認して取得する流れを示すイメージ

ストレスチェックの担当になり、「同意書って、いつ・どう取ればいいの?」と手が止まっていませんか。様式や取得のタイミングは、つまずきやすいところです。

この記事では、同意書を取得する正しい手順を、総務・人事のご担当者に向けてやさしく整理します。なぜ必要なのか、いつ取るのか、断られたらどうするのかまで、実務の順番でお伝えします。

この記事でわかること

  • 同意書とは何か、なぜ必要なのか(根拠の法律)
  • 同意を取る正しいタイミングと手順
  • 同意書に書く項目と、厚生労働省のひな形
  • 従業員が同意しないときの対応
目次

ストレスチェックの同意書とは?まず結論から

同意書とは、検査結果を会社へ提供してよいと、従業員本人が認める書面のことです。

ストレスチェックの結果は、まず実施者から本人へ直接届きます。会社がその結果を受け取るには、本人の同意が欠かせません。ざっくり言うと、同意書は「私の結果を会社に渡してもよいです」という意思を、形に残すための書類です。

同意書の定義

個人の検査結果を、実施者から事業者へ提供することについて、労働者本人の同意を確認するための書面です。提供する範囲や保存期間を明記しておきます。

制度の根拠は労働安全衛生法第66条の10です。同条では、検査結果は実施者から本人に通知され、本人の同意がない限り、事業者へ結果を提供してはならないと定められています。なお令和10年(2028年)4月1日からは、50人未満の事業場にもストレスチェックの実施が義務づけられます。同意の扱いを整えておく意味は、これから一段と増していきます。

ストレスチェックの結果を会社へ提供する際に従業員本人の同意書が必要になる流れを示すイメージ

なぜ同意書が必要なのか

検査結果が、本人の人事評価に使われる不安を解消するためです。

ストレスチェックの結果は、機微な個人情報にあたります。もし会社が本人の知らないうちに結果を見られたら、安心して正直に答えられません。そこで法律は、結果を会社へ渡す前に、本人の同意という関門を設けました。

厚生労働省の指針でも、結果の提供には本人同意が前提と示されています。会社が受け取れるのは、あくまで同意した人の結果だけです。同意しない人の結果は、実施者のもとにとどまります。

相談者

受検する前に、まとめて同意をもらっておけば楽じゃないですか?

ストレスチェックサポートセンター

気持ちは分かります。ただ、検査の前にまとめて取る同意は認められていません。結果を見てから判断したい人もいます。同意は受検した後に、一人ずつ確認してください。

同意を取るタイミングと正しい手順

同意は、ストレスチェックを受けた後に取得します。検査前の事前同意は認められません。

ここが実務でいちばん間違えやすいところです。厚生労働省の指針では、結果提供への同意は検査を実施した後で得ると示されています。自分の結果を見てから渡すかどうかを決められるよう、順番が決められているのです。代表的な流れを、ステップで見てみましょう。

STEP
ストレスチェックを実施する

まず受検してもらいます。この段階では、まだ同意は取りません。事前のまとめた同意は無効になります。

STEP
結果を本人へ通知する

実施者が結果を評価し、本人に直接届けます。封かんや個別送付など、他人の目に触れない方法をとります。

STEP
結果提供への同意を確認する

結果を見た本人に、会社へ提供してよいかを確認します。ここで同意書に記入してもらいます。

STEP
同意した分だけ会社が受け取る

同意が得られた結果のみ、会社へ提供されます。記録は決められた期間、きちんと保管します。

なお、高ストレスと判定された人が医師による面接指導を申し出た場合は、その申出をもって結果提供に同意したものとして扱われます。面接指導の進め方は、面接指導の流れでくわしく解説しています。

同意書に書く項目と厚生労働省のひな形

同意書には、提供する結果の範囲・提供先・保存の扱いを、分かりやすく書いておきます。

様式は自由ですが、何に同意するのかが本人に伝わることが欠かせません。厚生労働省の「ストレスチェック制度実施マニュアル」には、同意書のひな形が示されています。一から作る必要はなく、ひな形を自社向けに整えるのが近道です。盛り込みたい項目を、表で確認してください。

記載する項目内容の例
提供する結果の範囲個人のストレスチェック結果(点数・高ストレス該当の有無など)
提供先事業者(会社の担当部署)
利用の目的就業上の措置や面接指導など、本人の健康確保のため
本人の署名・日付同意した日と本人の氏名

私が支援した会社でも、はじめは独自の難しい文面を使っていました。ひな形に沿って言葉をやさしくしただけで、従業員から「何に同意するのか分かった」と声が返ってきました。文面は、読む人の目線で整えてください。

同意書のひな形は、厚生労働省の実施マニュアルに掲載されています。自作する前に、まず公式の様式を確認してください。

ストレスチェックの同意書に記載する提供範囲や提供先などの項目を整理する様子を示すイメージ

従業員が同意しないときの対応

同意しない従業員に対して、会社が不利益な取扱いをすることは認められません。

結果を会社へ渡すかどうかは、本人の自由です。同意しなくても、それを理由に解雇・降格・減給などをしてはいけません。厚生労働省の指針でも、不利益な取扱いは禁止されています。同意は強制するものではない、と覚えておいてください。

同意しなかったことを理由とする不利益な取扱いは、法令違反となる可能性があります。同意の有無で従業員を区別しないでください。

判断を委ねるのは、あくまで本人。同意の有無で従業員の扱いを変えないでください。

同意が得られない場合、会社はその人が高ストレスかどうかも分かりません。だからこそ、受検勧奨や日ごろの声かけで、相談しやすい雰囲気をつくることが先になります。受検率を上げる工夫は、受検率を上げる方法も参考にしてください。高ストレス者への向き合い方は、高ストレス者への対応でも整理しています。

集団分析・面接指導と同意の関係

少人数の集団分析では、個人が特定されないよう、別の同意が必要になる場合があります。

会社全体の傾向を見る集団分析は、個人が特定されない形であれば、本人同意がなくても実施できます。ただし10人を下回る単位で分析すると、結果から個人が推測されやすくなります。厚生労働省は、原則として10人以上の集団で分析することを示しています。10人未満で行う場合は、対象者全員の同意を得るなどの配慮が求められます。

面接指導の申出は、同意とどう違う?

高ストレスと判定された人が面接指導を申し出ると、その申出をもって会社への結果提供に同意したものとして扱われます。改めて同意書を取らなくても、申出の事実が同意の代わりになります。集団分析の活用は、集団分析の進め方でも解説しています。

同意書の管理が不安なときは外部委託という選択

同意の取得や結果の管理に自信がないときは、実施から外部委託する方法が現実的です。

小さな会社ほど、「同意を取る手順が複雑」「結果を社内で持つのが怖い」という悩みが出ます。外部の実施機関に任せると、結果に触れるのは守秘義務を負う専門のスタッフだけになります。同意の確認も、決められた手順に沿って進みます。社内のご担当者は、名簿を渡してやり取りを見守る程度に負担が収まります。

ストレスチェックサポートセンターは、9年連続で経済産業省の健康経営優良法人に認定され、リピート率は9割以上です。数名から6,000名規模まで100社を超える導入実績があり、プライバシーマークを継続取得して、個人情報は自社サーバーで管理しています。最短3日で受検をスタートでき、英語・ベトナム語の受検にも対応します。

委託先の選び方で迷うときは、代行サービスの選び方もあわせて参考にしてください。自社で進める場合も、委託する場合も、まずは同意の流れを正しく押さえるのが近道です。

まとめ:同意は「受検後に一人ずつ」が基本

同意書とは、検査結果を会社へ提供してよいと本人が認める書面です。迷いやすいのは、取得するタイミング。受検した後に一人ずつ確認するのが基本で、事前のまとめた同意は認められません。同意しない人に不利益な扱いをすることもできません。だからこそ、手順をはっきり決めておくことが安心につながります。

  • 結果を会社へ渡すには、本人の同意が必要
  • 同意は受検後に取得し、事前同意は無効
  • 同意しない人への不利益な取扱いは禁止

同意の進め方で迷ったら、一人で抱え込まずに相談してください。面倒な手順の整理を一緒に片づけ、ご担当者が本来の仕事に時間を使えるよう、伴走します。

ストレスチェックサポートセンター

「この同意書の文面で大丈夫?」という確認だけでも歓迎です。お気軽にお声がけください。

よくある質問(FAQ)

同意書の取得について、ご担当者からよくいただく質問をまとめました。

ストレスチェックの同意書はいつ取得しますか?

ストレスチェックを受けた後に取得します。本人が自分の結果を見てから、会社へ渡すかどうかを判断できるようにするためです。検査前にまとめて取る同意は認められません。

同意書のひな形はどこにありますか?

厚生労働省の「ストレスチェック制度実施マニュアル」に、同意書のひな形が掲載されています。一から作らず、公式の様式を自社向けに整えると確実です。

従業員が同意しない場合はどうなりますか?

その人の結果は会社へ提供されず、実施者のもとにとどまります。同意しないことを理由に、解雇や降格などの不利益な取扱いをすることはできません。

面接指導を申し出た場合も同意書は必要ですか?

面接指導の申出をもって、会社への結果提供に同意したものとして扱われます。そのため、改めて同意書を取得する必要は原則ありません。

集団分析にも本人の同意は必要ですか?

個人が特定されない形であれば、原則として同意は不要です。ただし10人を下回る単位で分析する場合は、個人が推測されやすいため、対象者の同意を得るなどの配慮が求められます。

同意書は外部委託でも対応できますか?

対応できます。実施から委託すると、同意の確認や結果の管理を決められた手順で進められ、社内の負担を大きく減らせます。同意の取得に不安がある場合の現実的な選択肢です。

参考にした公式情報

本記事は、以下の公的情報をもとに作成しています。最新の内容は各サイトでご確認ください。

この記事の編集・監修体制
信頼性の高い情報発信
編集・監修:ストレスチェックサポートセンター編集部

本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。

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運営会社情報

シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。

健康経営優良法人2026 中小規模法人部門 ネクストブライト1000
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