「うちには産業医がいないのに、ストレスチェックはどう進めればいいの?」と悩んでいませんか。専任の担当者がいない会社ほど、この壁にぶつかりやすいものです。この記事では、産業医がいない会社が今日から取れる対応策を整理します。
この記事でわかること
- 産業医がいなくてもストレスチェックを実施できる法的な根拠
- 産業医の選任が必要な会社・不要な会社の分かれ目
- 高ストレス者の面接指導を無料で頼れる公的窓口と外部委託の使い方
結論から先に:ストレスチェックは産業医がいなくても実施できます。労働安全衛生法第66条の10が求める実施者は医師・保健師などで足り、外部委託で確保できるためです。従業員50人未満の事業場なら、そもそも産業医の選任義務もありません。
ストレスチェックは産業医がいなくても実施できる?
ストレスチェックは、産業医がいなくても実施できます。労働安全衛生法第66条の10が求めるのは「実施者」の確保で、産業医に限定されていないためです。
実施者とは、ストレスチェックの企画と結果の評価を担う専門職のことです。ざっくり言うと「調査票の中身と高ストレス判定に責任を持つ人」を指します。実施者になれるのは、次の資格を持つ人です。
- 医師・保健師
- 所定の研修を修了した歯科医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師
自社に該当者がいなければ、外部の専門機関に実施者ごと委託できます。厚生労働省の制度ページでも、外部委託は標準的な方法として案内されています。頼れるのは、外部の専門機関。この前提を知るだけで、選択肢が一気に広がります。
産業医の選任が必要な会社・不要な会社
産業医の選任義務は、常時50人以上の労働者を使用する事業場に生じます(労働安全衛生法第13条)。産業医とは、事業場で働く人の健康管理を専門に担う医師のことです。
50人以上の事業場で産業医が不在になったら、14日以内の選任が求められます。労働基準監督署への届出も必要です。放置すると、労働安全衛生法第120条により50万円以下の罰金となる可能性があります。罰則の全体像はストレスチェックの罰則を解説した記事で確認してください。
| 従業員規模 | 産業医の選任 | ストレスチェック |
|---|---|---|
| 常時50人以上 | 義務(14日以内・届出あり) | 義務(年1回・労基署へ報告) |
| 50人未満 | 義務なし | 2028年4月1日から義務化 |
注目したいのは、この表のねじれです。2025年5月に、改正労働安全衛生法が公布されました。令和10年(2028年)4月1日からは、50人未満の事業場にも実施が義務化されます。
一方で、産業医の選任義務は50人未満には課されないままです。つまり「産業医はいないのに、ストレスチェックは義務」という会社がこれから急増します。
相談者うちは従業員40人で産業医がいません。このままで大丈夫でしょうか?



選任義務はないので違法ではありません。ただ2028年4月からはストレスチェックが必要になります。実施者は外部で確保できるので、今のうちに体制だけ決めておくと安心ですよ。
具体的な進め方は、このあとの手順で解説します。先に「外部に頼むといくらかかるのか」を知りたい方は、下のボタンから確認してください。
産業医がいない場合のストレスチェック実施手順
産業医がいない会社は、実施者を外部で確保する体制づくりから始めます。流れは次の4ステップです。
実施者・実施事務従事者を誰が担うかを決めます。産業医がいない場合は、実施者を用意できる外部機関への委託が現実的です。選定基準は委託先の選び方の記事にまとめています。
調査票の種類・実施時期・結果の取り扱いを社内ルールとして決めます。衛生委員会がある会社はそこで審議し、ない会社も決めた内容を文書で全員に知らせてください。
受検後、結果は実施者から本人へ直接通知されます。本人の同意がない限り、会社が個人結果を見ることはできません。この守秘の仕組みがあるからこそ、従業員は正直に回答できます。


厚生労働省「令和5年度ストレスチェック実施状況」によると、実施率は83.6%です。多くの会社がこの流れで毎年実施しています。体制さえ決まれば、実務は決して難しくありません。
高ストレス者の面接指導はどうすればいい?
高ストレス者への面接指導は、産業医に限らず外部の医師でも実施できます。委託先の提携医師や、公的な窓口の活用が主な選択肢です。
私が問い合わせ対応をしていると、「面接指導をお願いする医師が見つからない」という相談を毎月のようにいただきます。そんなときにまず案内しているのが、国の無料窓口です。
地域産業保健センターとは、従業員50人未満の事業場に産業保健サービスを無料で提供する国の窓口です。高ストレス者の面接指導や医師からの意見聴取を依頼できます。似た名前の産業保健総合支援センターは、企業の担当者向けの研修や相談が中心という違いがあります。窓口は厚生労働省のポータル「こころの耳」から探せます。


「面談の内容が会社に筒抜けになるのでは」と心配する従業員もおられるでしょうが、医師には守秘義務があり、同意なく会社へ伝えることはありません。。
産業医がいなくても外部委託でここまでカバーできます
ストレスチェックサポートセンターは、100社以上・最大20,000名規模の実施を代行してきました。産業医がいない会社の支援も多数あります。実施者の確保から高ストレス者対応まで、一連の流れを外部で完結できます。
- 医師・保健師など実施者の確保(自社で探す必要なし)
- Web受検・紙受検・併用に対応し、最短3日で受検スタート
- 高ストレス者の面接指導の調整、英語・ベトナム語の受検にも対応
運営会社は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定されています。個人情報はプライバシーマーク取得済みの自社サーバーで管理します。担当者の準備は、実質的に従業員名簿の用意だけ。9割のお客様が翌年も継続してくださるのは、産業医がいない会社の「面倒ごと」を丸ごと引き受けているからだと感じています。



実施者も面接指導の医師もまとめてお願いできるなら、社内に専門家がいなくても回せそうですね。



はい、その形で毎年運用している会社がほとんどです。迷ったら、今の体制のまま何が足りないかだけでも相談してください。
よくある質問(FAQ)
産業医がいない会社からよくいただく質問をまとめました。気になるところから確認してください。
- 産業医がいない場合はどうすればいいですか?
-
従業員が常時50人以上の事業場では、14日以内に産業医を選任することが求められます。50人未満であれば選任義務はありません。地域産業保健センターや外部委託の活用で、ストレスチェックと面接指導に対応できます。
- 産業医がいない場合の罰則はありますか?
-
常時50人以上の事業場で産業医を選任していない場合、労働安全衛生法第120条により50万円以下の罰金となる可能性があります。50人未満の事業場には選任義務自体がないため、罰則はありません。
- ストレスチェックは産業医以外でも実施できますか?
-
実施できます。実施者は医師・保健師のほか、所定の研修を修了した看護師や公認心理師なども務められます。高ストレス者への面接指導も、産業医に限らず外部の医師に依頼できます。
- 従業員50人未満で産業医がいない場合の相談先はどこですか?
-
従業員50人未満なら、国の地域産業保健センターに相談してください。高ストレス者の面接指導や医師の意見聴取を無料で利用できます。窓口は厚生労働省「こころの耳」のサイトから検索できます。
- 50人未満の事業場のストレスチェック義務化はいつからですか?
-
令和10年(2028年)4月1日からです。2025年5月公布の改正労働安全衛生法で、50人未満の事業場にも実施が義務化されます。なお、産業医の選任義務は50人未満には課されません。
まとめ:産業医がいなくても、体制は外部で用意できます
ストレスチェックの実施に、社内の産業医は必須ではありません。最後に要点を振り返ります。
- 実施者は医師・保健師などで足り、外部委託で確保できる(労働安全衛生法第66条の10)
- 産業医の選任義務は常時50人以上のみ。不在なら14日以内の選任が求められる
- 50人未満は2028年4月からストレスチェックが義務化。面接指導は地域産業保健センターも使える
毎年の実施を一人で抱え込む必要はありません。「うちの規模だと何から必要か」を確認するだけでも、次の一手がはっきりします。60秒で終わる無料見積りから、気軽に試してください。
本記事は、9年連続で経済産業省「健康経営優良法人」に認定され、3〜20,000名規模・100社以上のストレスチェック実施を支援してきたストレスチェックサポートセンター編集部が、厚生労働省など公的資料に基づいて作成しています。
シー・システム株式会社は「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門 ネクストブライト1000)」に認定されています。












