人事異動などでストレスチェックの担当に選任されたけれど、ストレスチェックのことについてわからないことだらけの方も多いのではないでしょうか?
今回は、ストレスチェックの担当者が知識を深める方法についてご紹介します。
この記事を読むことで以下のようなことがわかります。
- ストレスチェックの概要
- ストレスチェック担当者の主な業務内容
- ストレスチェックについての知識を深める方法
ストレスチェック制度とは?
ストレスチェック制度とは、事業者が常時使用する労働者に対して年1回以上行うもので、医師や保健師などが実施します。最大の目的は、労働者自身が自分のストレス状況に気付き、メンタルヘルス不調を未然に防止することです。また、検査結果を集団的に分析し、職場環境の改善につなげることも目指しています。
この制度は、常時50人以上の労働者を使用する事業場で実施義務があります。ただし、常時50人未満でも努力義務があるため、全ての事業場で推奨されています。
実際に従業員がどのような質問を回答して、ストレスチェックを行うか知りたい場合は、こころの耳に掲載されている5分でできる職場のストレスセルフチェックがあるので、確認してみてください。
ストレスチェック担当者の役割
ここでは主に実施事務従事者についての役割について簡単に説明します。
実施事務従事者とは、ストレスチェックを行う医師や心理士などの専門家などの実施者から指示を受けて、ストレスチェックの各種事務作業を行う人のことを指します。主に事業場の総務部や人事部の役職者ではない人から選任されることが多いです。実施事務従事者の主な事務作業は下記のとおりです。
- ストレスチェックの結果を出力するまでの従業員の健康情報の取り扱い
- 高ストレス者の確認・選定
- 個人結果報告書の封入
- ストレスチェックの個人結果の従業員への通知
- 未受検の従業員への受検勧奨
- ストレスチェック結果の記録作成
- 面接指導対象者への申出の勧奨
- (集団分析結果を作成する場合)集団分析結果の作成及び事業者への提供
上記のようにたくさんの業務をこなさなければならないことがわかります。
関連記事:どう違う?ストレスチェックの実施者と実施事務従事者の役割とは?
ストレスチェック担当者が知識を深める方法
ここからは、ストレスチェックの担当者になった場合、どのようにして知識を深めていけばよいのかについてご紹介します。
厚生労働省のホームページを確認する
厚生労働省のホームページでは、ストレスチェック制度に関する法令・通達・報告書、実施マニュアル、実施規程例、Q&Aなどが掲載されています。また、「ストレスチェック制度サポートダイヤル」もあり、ストレスチェック制度担当者等からの実施方法、実施体制、不利益な取扱いなどに関する相談にも対応しています。こころの耳で提供されているeラーニングを活用すれば、15分ほどでストレスチェックの概要を理解することができます。
参考:厚生労働省 ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等
厚生労働省 こころの耳eラーニング「15分でわかる法に基づくストレスチェック制度」
外部の研修やセミナーを受講する
全国の産業保健総合支援センターなどの公的機関では、ストレスチェックの業務に関わる担当者が知っておくべきことや、必要な業務や手続きなどの知識を提供し、正しくストレスチェック制度を運用するための研修やセミナーが開催されています。
より効果的な実践方法について学びたい場合は研修を受けることが望ましいでしょう。
企業のホームページから情報収集を行う
メンタルヘルスを専門に取り扱っている企業のホームページにアクセスして、ストレスチェックの情報を収集するのもいいでしょう。当センターでもストレスチェックの制度に関する内容や実務に関わる部分まで幅広く記事を掲載しているので是非参考にしてみてください。
まとめ
今回は、ストレスチェックの担当者が知識を深める方法についてご紹介しました。
ストレスチェックの担当者は、従業員の健康管理や職場環境の改善に貢献する重要な役割を担います。適切な知識とスキルを身につけることで、より効果的なストレスチェックが実現できるでしょう。